資料収集のきっかけとなった本⑭
- 2018/04/22
- 07:33

40年前の中学生の頃は、まだ地方在住でアニメ業界にもなんのコネも伝手もない、ただのアニメファンです。 その後、大学入学を機に上京し、資料探しに本格的に精を出し始めるのも、今までご紹介した出版物との出会い、そして杉山卓さんや大塚康生さんによって書かれたあとがきの影響も大きかったと思います。 上京したのは、1983年(昭和58年)です。その頃は、『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』、『機動戦士ガン...
資料収集のきっかけとなった本⑬
- 2018/04/15
- 08:00

その頃まで、私は各プロダクションやテレビ局などにはそれぞれ資料室が存在し、製作されたアニメ作品の制作素材はきちんとまとめて保管してあるだろうと思っていました。 アニメーターが描いた原画はもちろん、企画書やシナリオ、キャラクター表、美術設定、絵コンテなど、そのフィルムを形づける素材は、確かに制作時にしか使用されません。しかし、それらは後に貴重な文化的な資料となるはずです。 もちろん解散してしまった...
資料収集のきっかけとなった本⑫
- 2018/04/08
- 09:19

『アニメージュ』創刊から2年ほどして始まった、大塚康生さんの『作画汗まみれ』は毎号楽しみな連載でした。 大塚さんといえば、『わんぱく王子の大蛇退治』や『長靴をはいた猫』などの東映動画の長編作品から、『(旧)ルパン三世』、『パンダコパンダ』、『未来少年コナン』、『ルパン三世 カリオストロの城』など、マニアでなくてもその作品を記憶している名アニメーターです。 その方の歩みを、毎号連載で読むことが出来た...
資料収集のきっかけとなった本⑪
- 2018/04/01
- 08:02

秋元文庫の『テレビアニメ全集①』が刊行され、2巻が出るまでの間に、ついにアニメ専門誌が創刊されました。 『宇宙戦艦ヤマト』などのアニメムック「ロマンアルバム」でおなじみだった、徳間書店の今も続く老舗月刊誌『アニメージュ』です。 1978年(昭和53年)6月に、「別冊TVランド」として発売されました。当時判型はA4でしたが、創刊号のつや消しの黒(マットブラック)で刷られた表紙は、それだけで書店でも...
資料収集のきっかけとなった本⑩
- 2018/03/25
- 09:24

秋元文庫の『テレビアニメ全集①』と『テレビアニメ全集②』は、それまで放映されてきた膨大なアニメ作品を、時系列に絵とメインスタッフの紹介、そしてあらすじでまとめた画期的な書でした。 ただ、中には『ビッグX』(原作/手塚治虫)や『夕焼け番長』(原作/梶原一騎 絵/荘司としお)のように、アニメではなく原作の絵を紹介したり、単に版権原画の画像を載せただけの作品もありました。「なぜアニメの本なのに、本編の絵...