アニメブーム時の公式ファンクラブ事情⑥
- 2015/05/31
- 07:47

■アニメブーム以前 その5 『鉄腕アトムクラブ』発行人の桑田裕さんは、元は『鉄腕アトム』を連載していた光文社の月刊誌『少年』の手塚番編集者だった方です。出版畑のご出身で手塚さんに請われて参加した桑田さんでしたから、少年誌の編集についてはノウハウをお持ちだったのでしょう。 しかし書店にも配本される月刊誌となり、順風満帆のように見えた『鉄腕アトムクラブ』でしたが、1966年(昭和41年)10月発売の1...
アニメブーム時の公式ファンクラブ事情⑤
- 2015/05/30
- 06:31

■アニメブーム以前 その4 当時「虫プロダクション友の会」に入会すると、会報『鉄腕アトムクラブ』の送付はもちろんのこと、会員証やバッチ、ブロマイドなど、特典も盛りだくさんでした。 また、発足当時は自分で4人の友人を誘って5人まとめて入会申し込みすると、「グループ・リーダー」となり、更にワッペンとセル画までもらえたのです。 この頃は、まだセル画という名称も一般的ではなかったのでしょう。「鉄腕アトム動...
ついに河口仁さんが『ゴング』に帰ってきた!
- 2015/05/25
- 22:42

今年3月から月刊誌として復刊したプロレス専門誌の老舗『ゴング』で、河口仁さんの新連載が始まりました。 河口仁さんといえば、2007年3月に『週刊ゴング』が休刊するまで人気コミックエッセイ「河口仁のワンポイントパフォーマンス」を長年連載しており、古くからのプロレスファンにはおなじみのマンガ家です。 せっかく昨年9月に『ゴング』が復刊しそれ以降刊行を重ねてきたのに、河口さんの新作が読めなかったこと...
アニメブーム時の公式ファンクラブ事情④
- 2015/05/24
- 06:52

■アニメブーム以前 その3 大のディズニー作品ファンであったという手塚治虫さんは、『ティズニー・ジャーナル』も購読していたのでしょうか。 ご自身でアニメ製作の夢を叶えるために、虫プロダクションの前身である手塚動画プロを興したのは昭和36年(1961年)のことです。その後、『ある街角の物語』で華々しく世に出て、次に挑んだのが無謀とも言われた国産初の30分のテレビシリーズものでした。 手塚さんと虫プロ...
アニメブーム時の公式ファンクラブ事情③
- 2015/05/23
- 08:45

■アニメブーム以前 その2 『ディズニー・ジャーナル』には新作映画情報やスタッフの紹介、そして、国内のディズニーファンによる誌上座談会などが掲載されていました。 読者投稿欄も活発で、当時、周囲にもアニメーションが好きな同好の志はあまりいなく、少しでもアニメーションの情報が欲しかったファンには、得難い存在だったでしょう。 後にプロになられる若き時代の方々のお名前も、読者欄では見る事ができます。森卓也...
アニメブーム時の公式ファンクラブ事情②
- 2015/05/17
- 07:49

■アニメブーム以前 その1 1977年(昭和52年)夏、『宇宙戦艦ヤマト』の劇場公開前後から、アニメは爆発的に盛り上がり始めました。そんな頃に、制作会社各社も次々に独自の公式ファンクラブを立ち上げていきました。 ただ、このアニメブーム以前にも、実は日本には二つのアニメの大きな公式ファンクラブが存在していました。そのことを抜きに、アニメの公式ファンクラブの流れを語ることは出来ません。 アニメブームよ...
アニメブーム時の公式ファンクラブ事情①
- 2015/05/16
- 09:05

■はじめに 1977年(昭和52年)から始まったアニメブーム。この時代は、まだインターネットもなく、アニメ雑誌も刊行されていません。 まして録画再生機器であるビデオデッキも、まだまだ高価で一般家庭にまでは普及していませんでした。そんななか、アニメの情報に渇望していたファンに応えるために、プロダクション主導による公式ファンクラブがいくつも発足していました。 この頃は熱心に活動を続ける規模の大きなファ...
『ドラえもん』美術監督・川本征平さん、初の個展 開催中!
- 2015/05/12
- 21:00

アニメ『ドラえもん』ファンならおなじみの美術監督・川本征平さん初の個展が、5月11日(月)より銀座で始まりました。 これまで『アルプスの少女ハイジ』や『くまの子ジャッキー』、『未来少年コナン』の背景や、日テレ版+シンエイ動画版『ドラえもん』の美術など数々のテレビアニメ作品に参加されてこられた川本さんの76歳にして初の個展です。 私もお邪魔してきましたが、会場にはアンコールワットや、バリ島、そし...
『宇宙戦士バルディオス』トークイベントに行ってきました
- 2015/05/11
- 06:52

5月10日(日)に板橋区にあるハイライフプラザいたばしAホールで行われた、「ひっそり祭SP~バルディオス毒舌トーク~」にお邪魔しました。 今年で放送35周年を迎える『宇宙戦士バルディオス』を記念して行われた、中心スタッフお三方によるトークショーです。 制作会社葦プロ(現・プロダクションリード)の社長だった佐藤俊彦さん、原作構成・脚本構成を担当されていた酒井あきよしさん、そして、メカデザインを担当...
70年代のアニメファン⑨
- 2015/05/10
- 07:39

アニメブームの頃から、私はテレビアニメの作画監督による画の違いが気になり、作画にこだわってアニメを見るようになっていました。ですが自分の周囲では、普段そこまでこだわる人は居ませんでした。 ただ、年上のファンの人たちの集まりでは、平気で「杉野さんの絵が…」とか、「『ガッチャマン』でのタツノコ的リアル調作画やエフェクト表現は…」だとか、「『ヤマト』のSF考証的に考えると…」などと、思いっきりアニメのこ...