国産アニメーション誕生100周年を記念した展示
- 2017/09/30
- 09:04

9月2日より川崎市民ミュージアムで行われている、『にっぽんアンメーションことはじめ 「動く漫画」のパイオニアたち』の展示を見てきました。 これは国産アニメーション誕生百年を記念したもので、先に京都国際ミュージアムで行われました。 日本の最初のアニメーションと言われているのは、漫画家の下川凹天が制作し1917年(大正6年)1月に浅草の劇場で公開された『凸坊新畫帖 芋助猪狩の巻』です。 それから半年...
アニメ絵本の魅力⑨
- 2017/09/24
- 10:34

後に、古書店で『まんが世界昔ばなし』や『まんが日本昔ばなし』の、B6サイズの中綴じ絵本を入手しました。 各エピソード毎に中綴じの1冊ずつになっていたこのシリーズ、『まんが世界昔ばなし』は、童音社と国際情報社の2社から出版されていました。巻末のラインナップを見ると、取り上げたエピソードは若干違いますが、それぞれ60冊ずつの刊行です。 『まんが日本昔ばなし』も、童音社版は当初は60冊で、最終的には8...
『アローエンブレム グランプリの鷹』放映開始40周年
- 2017/09/23
- 12:01

1977年(昭和52年)9月22日は、『アローエンブレム グランプリの鷹』がスタートした日です。放映開始から、今年で40年を迎えました。 前番組は『鉄腕アトム』の東映動画によるリメイク版とも言うべき、『ジェッターマルス』でした。当時柔らかな手塚調の作品からいきなり劇画調が始まり、びっくりしたことを覚えています。 この頃は池沢さとしさんの『サーキットの狼』から起きた「スーパーカーブーム」が続いて...
懐かしい学年誌の『ウルトラマン』記事が甦る
- 2017/09/18
- 07:12

小学館から『学年誌ウルトラ伝説 ~学年別学習雑誌で見る昭和「ウルトラマン」クロニクル』という新刊が出ました。 これは、1960年代から80年代まで、学年誌に掲載された円谷プロの歴代『ウルトラマン』の放映中の記事を採録した労作です。 初代『ウルトラマン』から、『ウルトラマン80』、『アンドロメロス』まで、当時のメイキングなどの企画を初出時のオールカラーで復刻してくれています。 なによりB5判サイズ...
アニメ絵本の魅力⑧
- 2017/09/17
- 09:32

アニメブームの少し前くらいから、アニメフィルムやセル画をそのまま使用した絵本も出版されるようになりました。これは、『まんが日本昔ばなし』がその嚆矢だったと思います。 元々、子ども向けの主題歌と短いドラマが収録されていたソノシートには、ドラマの内容に沿ったマンガのページがはいっていました。以前、虫プロの資料室担当だった野崎欣宏さんには、ご自身が『鉄腕アトム』のソノシートや絵本などに本編のセル画を使...
日本アニメベスト10
- 2017/09/16
- 10:43

『芸術新潮』(新潮社刊)9月号の特集は、「永久保存版 30人の批評家が投票! 日本アニメベスト10」です。『芸術新潮』が、大々的にアニメ全般を取り上げるのは初めてでしょう。 また老舗文芸出版社が刊行するビジュアル系雑誌が、これほど大きくアニメを取り上げるのは、1977年(昭和52年)に刊行された、文芸春秋の『文芸春秋デラックス アニメーションの本」(手塚治虫・構成)以来かもしれません。 1977...
アニメ絵本の魅力⑦
- 2017/09/10
- 09:48

70年代のタツノコプロは、絵本以外にも『昆虫物語 みなしごハッチ』や『科学忍者隊ガッチャマン』など、幼年誌や学年誌などのマンガ連載もありました。 これらは大抵、シナリオや構成を出版部部長だった天馬正人さんが担当され、あとは出版部のマンガ家さんが描かれたそうです。余談ですが、後に『ザ・ウルトラマン』を描かれた内山まもるさんも、この出版部のご出身です。 例外として『ハクション大魔王』の雑誌連載マンガ...
昭和30年代の江戸川乱歩マンガが甦る
- 2017/09/09
- 10:48

かつての名作マンガの復刻を地道に続けているアップルBOXクリエートより、興味深い新刊が出ました。 『『昭和漫画大全Ⅱ 江戸川乱歩漫画選(1)』と題して、昭和29年(1954年)から、昭和32年(1957年)にかけて発表された、乱歩作のマンガ化作品を収録したものです。 収録作は、月刊誌『少年』(光文社刊)昭和30年3月号掲載の畠山一夫さんの『青銅の魔人』。あかしや書房から描きおろし単行本として出版され...
アニメ絵本の魅力⑥
- 2017/09/03
- 09:42

テレビアニメの絵本と一口に言っても、実際には各出版社の絵のタッチは様々でした。 もちろん一番良いのは、本編のキャラクターデザインか作画監督を担当するアニメーターが描いてくれた絵本です。しかしそんなものは、滅多にありません。 多少は絵が違っても、設定に合わせて描いてくれていればまだ良いほうです。あまり好みではありませんでしたが、原作者ではないマンガ家さんが描きおろしたものもありました。 残念だった...
ある水木プロ出身の劇画家一代記
- 2017/09/02
- 11:32

劇画家の土屋慎吾さんが個人で出版されている、自伝的劇画の続編『続・ゲゲゲのアシスタント 官能劇画家への出発編』が出ました。 『ゲゲゲのアシスタント』は、タイトル通り水木しげるさんのアシスタントだった土屋さんの水木プロダクション在籍時のドタバタや、当時の水木さんの姿を描いている私小説的作品です。 元々は、水木さんと奥様の半生をモデルにしたNHK朝ドラ『ゲゲゲの女房』が話題になった頃、Web上に発...