あるマンガ家の航跡 天馬正人伝 その45
- 2023/02/26
- 06:30

第4章■竜の子アニメ通信スクール (1) 1980年代から1990年代に入ると、オリジナル路線で気を吐いていたタツノコプロもいよいよ苦戦が続き、新作のテレビアニメもなかな決まらなくなります。制作する作品がなければ、スタッフの業務もありません。 残っていた社員やスタッフたちも次第に会社を離れていき、あれほど活気を誇っていたスタジオ内も寂しくなってしまいました。 天馬さんはこんな状況になった社に少し...
東京MX「タツノコタイムズ」で『ゴワッパー5ゴーダム』第1話放映
- 2023/02/25
- 06:30

昨年10月から東京MXテレビの毎週月曜19時、ダツノコプロ歴代作品の第1話を流す『タツノコタイムズ』が放映中です。昨年に、タツノコプロが創立60周年を迎えたことを記念した企画番組です。 タイトルこそ『タツノコタイムズ』ですが、解説などもなくそのまま第1話を流すだけで作品を味わうことが出来る構成です。 これまで、タツノコアニメ第一作の『宇宙エース』から、『マッハGOGOGO』、『おらぁグズラだど』、...
松本零士さんに感謝
- 2023/02/23
- 06:30

松本零士さんが、2月13日に急性心不全で亡くなられました。85歳でした。 『宇宙戦艦ヤマト』や『宇宙海賊キャプテンハーロック』、『銀河鉄道999』など、松本さんの作品は70年代のアニメブームを大きく牽引していました。 マンガでは『男おいどん』や『ワダチ』、『戦場まんがシリーズ』、『セクサロイド』、『聖凡人伝』、『大純情くん』、『クイーンエメラルダス』など数多くの作品があります。 1977年(昭和...
あるマンガ家の航跡 天馬正人伝 その44
- 2023/02/19
- 06:30

第3章■タツノコプロ出版部長として (7) 吉田竜夫さんの没後、それまで吉田さんを支えタツノコプロ作品を牽引してきた笹川ひろしさんや中村光毅さん、原征太郎さん、鳥海尽三さんたち主力メンバーも、相前後してタツノコプロから去ることとなりました。 しかし、立ち上げからのメンバーであった天馬正人さんは、同社に残りました。 アニメ作品の雑誌連載やオリジナル絵本など、元々アニメ制作以前から続けてきた出版部門で...
幻の劇場アニメ『浮世絵千一夜』徹底研究 PART3
- 2023/02/18
- 06:30

『戦え!オスパー』やアニメ『フータくん』など地道な探求で知られる、コノシートさんの新刊『幻の劇場アニメ 秘劇画 浮世絵千一夜 徹底研究 PART3』(さんぽプロ刊)が発表されました。(秘には○が付きます) これは2019年に発表された、研究同人誌『幻の劇場アニメ 秘劇画 浮世絵千一夜 徹底研究』以降進められてきた独自調査の成果です。 『秘劇画 浮世絵千一夜』は、1969年(昭和44年)10月に東映系...
貴家堂子さんに感謝
- 2023/02/15
- 06:30

長年『サザエさん』でタラちゃんを演じてこられた貴家堂子さんが、2月5日に亡くなられました。87歳でした。 亡くなられる3日前まで、『サザエさん』に出演され、1969年(昭和44年)10月の番組開始から53年間フグ田タラオ役を続けられました。 貴家さんといえば、古くからのアニメファンには虫プロ版『ムーミン』の双子の小人のトフスや、『リボンの騎士』の妖精チンク。『ハクション大魔王』のアクビ娘、『天才バ...
あるマンガ家の航跡 天馬正人伝 その43
- 2023/02/12
- 06:30

第3章■タツノコプロ出版部長として (6) タツノコプロ出版部として満を持して発表した、『タイムパトロール隊オタスケマン』の4冊目のテレビ絵本。オジャママンやクロダコブラザーズを人ごみの中から探す、人探し絵本です。 天馬正人さんも構成だけでなく久しぶりに絵も描かれていたことからも、かなり力を入れておられたことが分かります。 この『オタスケマン』4冊目の絵本は、大ヒットとなりました。テレビ絵本では滅...
青山充さんインタビュー掲載『まんだらけZENBU』114号
- 2023/02/11
- 06:30

隔月刊の『まんだらけZENBU 114号』が、2月1日に発売されました。 巻頭特集は箱庭玩具です。箱庭玩具とは、簡単なジオラマの台座プレートの上を電車や飛行機、円盤などが回るブリキ玩具です。 幼少の頃は、このような情景の上を動く玩具が楽しいものでした。デパートの催事で展示される鉄道のジオラマなど、ミニチュアの世界は子ども心を刺激してくれたものです。 特集では、1920年代後半のニューヨークを走る列車...
あるマンガ家の航跡 天馬正人伝 その42
- 2023/02/05
- 06:30

第3章■タツノコプロ出版部長として (5) タツノコプロを情熱的に率いてきた吉田竜夫さんは、昭和52年(1977年)に9月に亡くなりました。45歳の若さでした。 クリエイティブと経営、その両輪を先頭に立ち牽引してきた社長を失った同社には、大きな動揺が走ります。 天馬さんも自分を理解し強く誘ってくれた吉田さんを失い、大きなショックを受けました。ですが、せっかく自分を頼りにしてくれた思いに応えるために...
70年代「テレビまんが」特集の『昭和40年代男』2月号
- 2023/02/04
- 06:30

先月『昭和40年代男』(クレタパブリッシング)2月号が発売されました。『マジンガーZ』のアップが表紙になっており、巻頭特集は「テレビまんがまつり」です。 現在の50代以上の世代にとって“テレビまんが“という言葉は、懐かしい響きです。 1970年代のTVアニメや特撮番組は、総じて子ども向けで“テレビまんが”と呼ばれていました。当時は夜7時台の本放送以外にも、民放各局は夕方の再放送枠に、様々なテレビアニメ...