『パタリロ!』 祝 放映開始40周年
- 2022/04/09
- 06:30
1982年(昭和57年)4月8日、フジテレビ系で摩夜峰央さん原作の『パタリロ!』がスタートしました。
『パタリロ!』は、『花とゆめ』(白泉社)での連載でした。その前の『ラシャーヌ』から、独特の絵柄と一風変わったギャグが耽美な世界で描かれ注目していました。ですが、この絵柄と世界をテレビアニメにすることは無理だろうとも思っていました。
アニメ化を手掛けるのが老舗の東映動画ということもあって、驚かされました。
この時期のフジテレビは、『うる星やつら』(原作/高橋留美子)や、『ダッシュ勝平』(原作/六田登)、そして『Dr.スランプ アラレちゃん』(原作/鳥山明)など、それまでと違うリアルタイムの人気マンガを次々にアニメ化していました。
しかし、少女マンガでも男性同士の恋愛も描かれる『パタリロ!』が、まさかテレビアニメになるとは思いもしませんでした。
繊細で難しい絵柄にシリアスななかに描かれるズレたギャグ、時に感動作そして耽美な世界がどのようにお茶の間で視聴されるものになるのか、気になったものです。
東映動画も作品のテイストとクオリティを考えたのでしょう。キャラクターデザインと総作画監督に、鈴木欽一郎さん。美術に土田勇さん、チーフディレクターに西沢信孝さん、脚本も辻真先さん、酒井あきよしさん、金春智子さん、筒井ともみさんと最強の布陣となりました。
配役も、パタリロに白石冬美さん、バンコランに曽我部恭さん、マライヒには藤田淑子さんそして長官には永井一郎さんと、それぞれピッタリのキャスティングでした。
作画では各話作画監督には兼森義則さん、アベ正己さん、津野二郎さん、伊東誠さん、河村信道さん、須田正己さんたちが参加されました。そこに鈴木欽一郎さんの作画監修が入っていたのですから、キャラクターも統一されていました。
後に、土曜の19時半からに移動になる際『ぼく!パタリロ』と改題されましたが、雰囲気は守られ、バンコランとマライヒの恋人関係も描かれていました。
クオリティも高く「クックロビン音頭」や、コロコロと変わるパタリロ、長官やタマネギ軍団とのやりとりなど、テンポのよいギャグも楽しい作品でした。
『パタリロ!』動画
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