スーパーカーブーム時のカーアニメ
- 2022/05/08
- 06:30
1970年代半ばに起きた「スーパーカーブーム」。1975年(昭和50年)1月から『週刊少年ジャンプ』で連載された池沢さとしさんの『サーキットの狼』がブームの火付け役となりました。
作中に出てくるのは、ロータス・ヨーロッパやポルシェ911・カレラ、ランボルギーニ・ミウラ、そしてトヨタ2000GTなどなど、実在するスポーツカーでした。
それまでも『マッハGOGOGO』(吉田竜夫)や『少年NO.1』(関谷ひさし)、『グランプリ野郎』(横山光輝)など、カーレース・マンガの名作はありました。ですが、『サーキットの狼』では、世界的に有名なスポーツカーの名車が多数登場しリアルに描写されたことで、一気に「スーパーカーブーム」となりました。
東京12チャンネル(現・テレビ東京)では『対決!スーパーカークイス』が放送され、コカコーラやファンタの王冠のウラには、各種のスーパーカーが印刷されました。
グッズでも、ミニカードやメンコ、ヨーヨー、下敷き、ぬりえ、ノートなど、様々な商品が登場し、スーパーカーのエンジン音が聴けるLPレコードまで発売されたくらいです。
なかでもスーパーカー消しゴムは大人気となり、休み時間にはノック式ボールペンではじいて遊んだものです。各地でスーパーカーを集めたイベントも行われ、子どもたちで盛況になりました。
もちろんスーパーカーブームでは、ミニカーも大人気でした。これを玩具会社が見逃すはずもありません。ダイキャスト製の自動車玩具が劇中で活躍するアニメの製作を、各社に依頼したのです。
最初は1976年4月からNET(現・テレビ朝日)系で放映された、東映動画の『マシンハヤブサ』です。望月三起也さんとダイナミック企画が組んだ作品でした。
翌77年9月からは、フジテレビ系で東映動画の『アローエンブレム グランプリの鷹』。10月には、東映本社の『とびだせ!マシーン飛竜』と『激走!ルーベンカイザー』、そして永和による『超スーパーカー ガッタイガー』もスタートしました。
『マシーン飛竜』はタツノコプロ、『ルーベンカイザー』は和光プロが制作でした。
しかしこのブームはそれほど長くは続かず、77年の年末くらいには収まりつつあったと思います。アニメも『グランプリの鷹』以外は、思ったより人気も出なかったのか延長もされず終了しました。
45年前のこの時期はスーパーカーブームのおかげで、リアルなレースものや『タイムボカン』調のコメディ、合体ロボットのようなSFものなど、様々な作品が制作されました。
どれもオリジナル作品でしたので、各社の様々な個性も楽しむことのできた時代でした。
その後も、『F』や『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』などカーレースを題材にしたアニメはありました。そろそろこのジャンルの新作が出てくるかもしれません。楽しみです。
『激走!ルーベンカイザー』より、速水俊介
同時間帯では『新ルパン三世』が放映中だったので、
視聴率的にも苦戦し17話で終わりました。
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