『おちゃめ神物語コロコロポロン』 祝 放映40周年
- 2022/05/21
- 06:30
この時期、国際映画社はプロデューサーである壷田重夫さんの力で次々と企画を決めていました。
前年81年10月からテレビ東京系で放映中の『銀河旋風ブライガー』。同じ5月には、日本テレビ系で『魔境伝説アクロバンチ』も始まっています。『コロコロポロン』は、前番組で同社製作の『ハニーハニーのすてきな冒険』(原作/水野英子)に続くものでした。
新興のプロダクションが一度に三シリーズを並行して製作することなど、それまでなかったことでした。当時の国際映画社の勢いのすごさが分かるようです。
それまで国際映画社は、実制作は東映動画に委託していました。同枠の『めちゃっこドタコン』や『ハニーハニーのすてきな冒険』もそうです。
ですが『コロコロポロン』は自社制作を目指し、前年秋から制作本部を小金井市前原に準備していました。
メインスタッフが常駐する制作本部から、外部へ発注するシステムをとろうとしていたのです。確かにスタジオに作画監督や演出家などメインスタッフが集結していると、スタッフ間の疎通もスムーズに出来る利点がありました。
総監督は、四辻たかおさん。シリーズ構成は山本優さんで音楽は山本正之さんという『ブライガー』でおなじみの主力です。
そこにキャラクターデザインの高木としおさんが、ギャグ調にも対応できる可愛いポロンを描いてくれました。また吾妻作品ではおなじみのキャラクターも多数出てきて、ファンも楽しめました。
音楽好きの四辻さんらしく、挿入歌でキャラクターたちが歌い踊るシーンも印象的です。そんなに音とは合ってはいなかったのですが「根が明るい音頭」は好きでした。吾妻作品の明るい部分をポップに見せてくれていました。
ポロン役の三浦雅子さんとエロースの山本圭子さん、そしてゼウスの雨森雅司さんたちキャストの好演も作品の雰囲気にピッタリでした。
吾妻さんの原作では、続いて『ななこSOS』がアニメ化されます。また、実際には決まりませんでしたが『シャンキャット』も東京動画(アカデミー制作)で、企画されていました。
吾妻作品は当時アニメ関係者にも人気だったのかもしれません。
『コロコロポロン』はアニメファン向けというよりは子どもに作られてはいましたが、なんとなく脱力しつつ楽しむことができた作品でした。
『おちゃめ神物語 コロコロポロン』
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