『うる星やつら』新作テレビアニメ化決定
- 2022/05/28
- 06:30
フジテレビ「ノイタミナ」の枠で、今秋に『うる星やつら』(原作/高橋留美子)がリメイクされます。初回放映から41年振りになります。
『うる星やつら』は、1981年(昭和56年)10月から86年(昭和61年)3月までフジテレビ系で放映された人気作でした。
この頃、フジテレビでは従来のアニメの路線とは異なる作品を次々にアニメ化していました。
前月の9月は、タツノコプロによる『ダッシュ勝平』(原作/六田登)。翌1982年4月からは、東映動画で『パタリロ!』(原作/魔夜峰央)、10月は土田プロダクション制作の『さすがの猿飛』(原作/細野不二彦)と、当時人気の連載マンガを続々アニメ化していったのです。
それまでのテレビアニメは、ロボットものやギャグ、魔法少女、スポーツものなど、旧来のカテゴライズに当てはまる作品が主流でした。それが最新マンガのアニメ化が次々に行われるようになりました。
現在では人気マンガのアニメ化は当たり前ですが、当時この流れは革新的に感じたものです。
『うる星やつら』は原作からして、宇宙からきた角のあるビキニの女の子が鬼ごっこに負けて主人公の家に居つき、そこから様々なドタバタが始まるのです。
ラブコメ、SF、ギャグ、ハートウォーミングなど、まさに高橋留美子さんしが描くことの出来ない世界でした。それがアニメ化されお茶の間に届けられたのです。
グッズもそれまでのアニメのメインスポンサーだったオモチャ会社だけでなく、文具などファンシー商品から映像ソフトなど幅広い商品展開となりました。『少年サンデーグラフィック』というムックも定期的に発売され、劇場版特集も入れると全15巻も出ました。またアニメコミックスは、36巻まで刊行されました。
番組終了後に発売された全話収録で50枚のレーザーディスクBOXは、33万円の高価格でも大ヒットしたことでも当時話題になりました。
当時、どれだけ多くの若者世代に支持されていたのかがわかるようです。業界でも話題となり、参加を希望してくるアニメーターも結構いたそうです。製作がレコード会社のキティが母体だったこともあり、テーマ曲もどれもPOPでオシャレで人気した。
原作は、現在も新しい世代に読み継がれている名作です。それが令和の時代に新しいスタッフによりどのようにアップデートされるのか。
今回も『うる星やつら』の魅力とパワーは、はじめて接するファンにも伝わることでしょう。
10月からのスタートが楽しみです。
『うる星やつら』キティ・フィルム、スタジオぴえろ版
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