あるマンガ家の航跡 天馬正人伝 その24
- 2022/06/05
- 06:30
第2章
■週刊誌時代到来 (3)
家庭用のテレビジョン受像機は、皇太子のご成婚の年である昭和34年(1959年)に一気に普及が拡大しました。
この頃、幼児から子ども向けでは、NHK教育放送の『ブーフーウー』や『チロリン村』などの番組が人気でした。
テレビ受像機も白黒のブラウン管で、アンテナ次第でまだ画像もはっきりとはしない時代です。ぼやけていてもフォルムの違いではっきり分かる人形の芝居は、子ども向けに適していたのでしょう。
そんななか、民放でも子ども向けの人形劇番組を放映していました。
昭和40年(1965年)、日本テレビ系で放映されていた『それいけトッピー』という人形劇がありました。
毎週月曜から土曜まで、午前7時50分から8時15分まで放映されたもので、ライオンタイムスの敏腕記者トッピーくんが、相棒であるカメラマンのノロくんたちと毎回起こる様々な事件を解決していく物語です。
余談ですが、後の文献では『おはようこどもショー』番組内の人形劇として紹介されることが多いようです。ですが、この番組は1965年(昭和40年)1月4日のスタートだったようです。
『おはようこどもショー』はそれより後の1965年11月8日から開始ですから、実はそれ以前から放送されていたことになります。
どうやら元々は同じ枠でその前に放送された子ども向け番組『テレビのおばちゃま』で既に始まっており、人気があったのでそのまま後番組でも続けられたようです。
この人形劇番組『それいけトッピー』の台本を、天馬さんは執筆していました。(つづく)
『それいけトッピー』当時のテレビ画面写真
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