２巻連続発売『巨人の星 COMPLETE DVD BOOK Vol.16』『 vol.17』

昨年３月から毎月刊行されてきた、「COMPLETE DVD BOOK」の『巨人の星』。全１８巻で完全収録のこのシリーズも、いよいよ残り３巻です。その『巨人の星  COMPLETE DVD BOOK　Vol.16』と『vol.17』が、６月１０日と２４日に発売されました。

　『巨人の星』は、梶原一騎さんと川崎のぼるさんによる誰もが知る野球マンガの傑作です。『週刊少年マガジン』（講談社）に、１９６６年（昭和４１年）１９号から１９７１年（昭和４６年）３号まで、５年間に渡って連載された大河作品でした。

　テレビアニメは東京ムービー製作で、１９６８年（昭和４３年）３月から７１年９月まで読売テレビ系で放映されました。視聴率も好調で、全１８２話のロングシリーズとなりました。　

　Vol.16では、第１５３話「魔球打たれる」から、第１６２話「仕組まれた罠」までの１０話が収録されています。大リーグボール２号を攻略するため立ちはだかる伴宙太。そして、遂に花形に打たれてしまった飛雄馬の前に現れた女番長お京と、ドラマは息つく間もありません。

　続くVol.17には、第１６３話「京子の真心」から、第１７２話「オズマの死」まで１０話の収録です。鮮烈な登場をしてきたお京を巡って、左門を巻き込みつつも新たな大リーグボールの誕生につながっていきます。また、アニメならではのオリジナルストーリーであの強敵オズマの再登場と悲しい別れまでも描かれます。

　

　毎号絵コンテや設定など盛りだくさんのブックレットには、前号より川崎のぼるさんのスペシャルインタビューが掲載中です。

　vol.16では、『巨人の星』のキャラクターたちがどのように生み出されたのか。またvol.17では、あの当時は鮮烈な印象を読者に与えた見開き一枚絵など、様々な表現がどう生み出されたのかを振り返っていらっしゃいます。

　梶原一騎さんの原作をいかに絵にしていくか、毎週原作と真剣勝負していた、というお言葉は、だからこそ名作となった理由が分かった気がしました。

　ほかにもブックレットには『巨人の星』アニメ版美術設定のほか、原画や修正原画も掲載された「極レア！　修正原画集」コーナーもあります。vol.16は、椛島義夫さんによる飛雄馬の投球原画、 vol.17には長島選手の内野守備の原画が掲載されています。

　

　さあ、いよいよ７月発売の次号vol.18が、最終回までを収録する最終巻となります。

　飛雄馬たちが野球に賭けてきた壮烈な生き様を、最後まで見届けたいと思います。　

　

『巨人の星 COMPLETE DVD BOOK　Vol.16』『巨人の星 COMPLETE DVD BOOK　Vol.17』（ぴあ刊）

この後半はジャガード班から荒木伸吾さんは抜けていますが、

お京さんを荒木さんだったらどう描いただろうかとも思いました。