1977年の出版ラッシュ⑫
- 2015/04/04
- 07:33
■『月刊out増刊 アニメ&SF専門誌 ランデヴ-』その4
『ランデヴー』は、総ページの半分にわたるタツノコ特集のほかにも、内容はバラエティに富んでいました。まず当時は知る人ぞ知る幻のマンガだった『超人ロック』の新作「新世界戦隊」編が、連載第一回として掲載されました。
それまでメジャー誌に出たことはなく、ファンの間でそのタイトルだけは知れ渡っていた幻の『超人ロック』の新作を読むことが出来たのです。
テレビ誌のコミカライズや、『超電磁マシーン ボルテスV』などのキャラクター原案などで聖悠紀さんのお名前は知っていましたが、オリジナル作品を読むのは初めてでした。その華麗なペンタッチと世界観に魅了されたファンは、多かったと思います。
聖さんは後に創刊された『アニメージュ』(徳間書店)でも、創刊号から『黄金の戦士』を連載しています。当時のアニメファンには、聖さんのファンも多かったことでしょう。
第2特集は、「夢と冒険の航海 シンドバッドワールド」と題して、レイ・ハリウゼンの手掛けた『シンドバッド 7回目の航海』などを取り上げました。モノクロページながら、幻獣事典や、各ヒロイン紹介、開田裕司さん聖咲奇さんの描き下ろしイラスト、果ては切り抜いて遊べる幻獣たちの紙相撲まで載った、映画の楽しい雰囲気の伝わる特集記事でした。
『海のトリトン』のファン座談会や、東映アニメーション・ファンクラブの上映会情報、書評など、小さな記事も楽しめるものでした。
タツノコ特集もそうでしたが、編集者も私たちと同じファンであることが、記事からも分かりました。
何よりもアニメやマンガ、特撮というジャンルが「好きだ」という思いが、誌面から感じられたのです。「同じファンの先輩たちが作ってくれた雑誌」、という印象だったでしょうか。そのことも『ランデヴー』を、毎号楽しみに購読していた理由のひとつでした。
以降も『ランデヴー』は、『勇者ライディーン』や、『どろろ』、NHKの『少年ドラマシリーズ』、幻のパイロットフィルム『ノーマン』や『宇宙船レッドシャーク』などを特集してくれました。
また4号には匿名ファンからの抗議の手紙に応える形で、『超電磁マシーン ボルテスV』総監督だった長浜忠夫さんのメッセージが掲載されたこともありました。このようなアニメスタッフの人柄も分かるような記事作りは、同誌の際立った特徴でした。
その後、『アニメージュ』などその後専門誌が刊行され、不定期刊のムックでは勝負にならなかったのでしょうか。『ランデヴー』は、翌年1978年(昭和53年)の6号をもって休刊してしまいます。
最終号となった6号はA4からB5の小さいサイズに変更されましたが、『サンダーバード』特集や金田伊功さん在籍時のスタジオZの取材レポートなど、やはり記事は盛りだくさんでうれしいものでした。(つづく)

『ランデヴー』は6号発行されました。当時、田舎の中学生だった私は毎号発売を楽しみにしていました。
どれも愛着のあるムックです。編集を担当されていた伊藤秀明さんに、心から感謝申し上げます。
『ランデヴー』は、総ページの半分にわたるタツノコ特集のほかにも、内容はバラエティに富んでいました。まず当時は知る人ぞ知る幻のマンガだった『超人ロック』の新作「新世界戦隊」編が、連載第一回として掲載されました。
それまでメジャー誌に出たことはなく、ファンの間でそのタイトルだけは知れ渡っていた幻の『超人ロック』の新作を読むことが出来たのです。
テレビ誌のコミカライズや、『超電磁マシーン ボルテスV』などのキャラクター原案などで聖悠紀さんのお名前は知っていましたが、オリジナル作品を読むのは初めてでした。その華麗なペンタッチと世界観に魅了されたファンは、多かったと思います。
聖さんは後に創刊された『アニメージュ』(徳間書店)でも、創刊号から『黄金の戦士』を連載しています。当時のアニメファンには、聖さんのファンも多かったことでしょう。
第2特集は、「夢と冒険の航海 シンドバッドワールド」と題して、レイ・ハリウゼンの手掛けた『シンドバッド 7回目の航海』などを取り上げました。モノクロページながら、幻獣事典や、各ヒロイン紹介、開田裕司さん聖咲奇さんの描き下ろしイラスト、果ては切り抜いて遊べる幻獣たちの紙相撲まで載った、映画の楽しい雰囲気の伝わる特集記事でした。
『海のトリトン』のファン座談会や、東映アニメーション・ファンクラブの上映会情報、書評など、小さな記事も楽しめるものでした。
タツノコ特集もそうでしたが、編集者も私たちと同じファンであることが、記事からも分かりました。
何よりもアニメやマンガ、特撮というジャンルが「好きだ」という思いが、誌面から感じられたのです。「同じファンの先輩たちが作ってくれた雑誌」、という印象だったでしょうか。そのことも『ランデヴー』を、毎号楽しみに購読していた理由のひとつでした。
以降も『ランデヴー』は、『勇者ライディーン』や、『どろろ』、NHKの『少年ドラマシリーズ』、幻のパイロットフィルム『ノーマン』や『宇宙船レッドシャーク』などを特集してくれました。
また4号には匿名ファンからの抗議の手紙に応える形で、『超電磁マシーン ボルテスV』総監督だった長浜忠夫さんのメッセージが掲載されたこともありました。このようなアニメスタッフの人柄も分かるような記事作りは、同誌の際立った特徴でした。
その後、『アニメージュ』などその後専門誌が刊行され、不定期刊のムックでは勝負にならなかったのでしょうか。『ランデヴー』は、翌年1978年(昭和53年)の6号をもって休刊してしまいます。
最終号となった6号はA4からB5の小さいサイズに変更されましたが、『サンダーバード』特集や金田伊功さん在籍時のスタジオZの取材レポートなど、やはり記事は盛りだくさんでうれしいものでした。(つづく)

『ランデヴー』は6号発行されました。当時、田舎の中学生だった私は毎号発売を楽しみにしていました。
どれも愛着のあるムックです。編集を担当されていた伊藤秀明さんに、心から感謝申し上げます。
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- テーマ:懐かしいアニメ作品
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