ついに完結『巨人の星 COMPLETE DVD BOOK Vol.18』

昨年３月から毎月刊行されてきた「COMPLETE DVD BOOK」の『巨人の星』シリーズ。その最終巻となる『巨人の星 COMPLETE DVD BOOK　Vol.18』』が、７月７日に発売されました。ついに全１８２話が、完結となりました。

　『巨人の星』は、言わずと知れた梶原一騎さんと川崎のぼるさんによる名作です。『週刊少年マガジン』（講談社）に、１９６６年（昭和４１年）１９号から１９７１年（昭和４６年）３号まで、５年間に渡って連載された大河作品でした。

　東京ムービー製作のテレビアニメは、１９６８年（昭和４３年）３月から７１年９月まで読売テレビ系で放映されました。

　

　最終巻のVol.18には、第１７３話「壊れたピッチングマシン」から、第１８２話「輝け！巨人の星」までの１０話が収録されています。

　ようやく生み出した大リーグボール３号ですが、その魔球の投球は飛雄馬の身体を蝕んでいきます。そして、遂に星一徹と伴宙太が飛雄馬の前に立ちはだかるのです。そのラストは原作とは異なるものでしたが、一徹と飛雄馬の親子のドラマを締める意味では、原作とは別の感動がありました。

　

　今回のブックレットにも、川崎のぼるさんのスペシャルインタビューが掲載されています。連載中は、毎週の原稿執筆に追われてテレビアニメを見る暇もなかったという川崎さんが、改めてアニメをご覧になられて当時を振り返っていらっしゃいます。

　

　また、読売テレビのプロデューサーだった佐野寿七さんのインタビューも興味深いものでした。アニメ版最終回の成り立ちについては、氷川竜介さんのコラムにその詳細が紹介されています。

　

　ほかにもブックレットには『巨人の星』版権イラスト原画のほか、５円ブロマイドやミニカード、トランプ、ジグゾーパズル、野球盤など様々な懐かしいグッズも紹介されています。

　アニメファンでしたら今回「極レア！　修正原画集」に収録の大リーグボール３号の投球カットも注目でしょう。椛島義夫さんによる力の入ったラフ原画は惚れ惚れします。

　

　昨年より一年半刊行された、『巨人の星 COMPLETE DVD BOOK』も遂に完結です。

　今回収録の第１７３話は、１９７１年（昭和４６年）７月１７日放映でした。あれからもう５１年が経っているとは信じられません。

　これで星飛雄馬たちの壮大なドラマが終わるのは寂しくも感じますが、また新たな作品のCOMPLETE DVD BOOKシリーズを楽しみにしています。　　　

　

『巨人の星 COMPLETE DVD BOOK　Vol.18』（ぴあ刊）