『銀河烈風バクシンガー』 祝 放映開始40周年
- 2022/07/16
- 06:30
この年、4月24日に日本武道館で行われた『アニメージュ』主催の「第4回アニメグランプリ」の壇上でプロデューサーの壷田重夫さんが、満員のアニメファンの前で「J92」を作ると宣言したことから、企画は動き出しました。
壷田さんは元々、前作のような明るい若者たちの活躍する作品を想定していましたが、企画・構成を担当された山本優さんは、新撰組のドラマをベースにしたストーリーを用意していました。そして、時代に翻弄されつつも信念を持ち行動する若者たちを描く、『バクシンガー』の世界が出来上がったのです。
放映より三ヶ月も満たない期間ですから、準備はかなり急ピッチだったでしょう。山本さんもストーリー構成を仕上げ、劇画調のキャラクターデザインを小松原一男さんに依頼します。
オープニングは、前作の金田伊功さんに代わって、荒木プロの荒木伸吾さんと姫野美智さんがよりきらびやかにキャラクターたちを描いてくれました。
本編の作画は、今作もすべて海外制作となりました。絵コンテまでは国内で、あとは韓国での作業です。世映動画と教育動画がローテーションを組んでおり、たまに菊地城二さんが作画監督に入っていました。
『バクシンガー』では多くのキャラクターが登場し、それぞれがその後も重要な役廻りを果たした。ですが、契約上の問題もあったのか前作同様、大半のサブやゲストキャラのデザインは現地スタッフの手によるものでした。
ただ重要な役となるリリィや、ソニア、ユーリ・カズン・アーウィンは、小松原さんが描かれましたのでマッチしていました。
個人的に、オズマ・ドラーゴ、ナーカ・シンタルは、小松原さんによるシャープで精悍なデザインにして欲しかったところです。イーゴ・モッコスも、もっと渋くどっしりとした雰囲気になったかもしれません。
キャスティング陣は、塩沢兼人さん、麻上洋子さん、森功至さん、曽我部和行さんに徳丸完さん、そして八奈見乗児さんが揃い、息の合った若者たちのドラマを演じてくれました。
人気も高く、ロマンアルバムや朝日ソノラマのアニメ文庫でも、出版されました。
魅力的なキャラクターたちがおりなす重厚なドラマは、従来のロボットものとはちょっと違う味のある作品でした。
『銀河烈風バクシンガー』
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