祝 生誕85年 高井研一郎展
- 2022/07/23
- 06:30
7月17日から江東区森下文化センターで始まった、「生誕85年 高井研一郎展」を見てきました。
森下文化センターには常設の「田河水泡・のらくろ館」があり、これまでもマンガ関連の展示を行っています。
今回は、2016年に亡くなられた高井研一郎さんの若き時代からの歩みを、作品や手紙、グッズ、写真などで振り返る展示です。
お生まれが1937年(昭和12年)7月18日ですので、ちょうど85歳のお誕生日でのスタートです。
森下文化センターの1階展示ロビー入り口では、『総務部総務課 山口六平太』(林律雄/原作)の六平太くん人形が出迎えてくれます。
まず最初に驚かされたのが、まず高井研一郎さん本人(!)からのごあいさつが貼り出されていることです。いかにも高井さんらしいお言葉で、うれしくなりました。
そしてマンガ少年だった九州時代から、展示は始まります。ショーケースには若き時代の高井さんと手塚治虫さんや松本零士さんたちとの写真。赤塚不二夫さんたちとのやりとりのハガキもありました。
その後、高井さんは上京しマンガ家の道に進まれます。新宿の下宿部屋の図や、初期の描き下ろしの単行本である『小公女』。そして、月刊誌『少女』に連載した『いたずらリコちゃん』の原稿。
太宰勉(山内ジョージさんとの合作)の『デレ助』や『ハッスルBOYカンスケ』の画稿もありました。
展示ロビーの中央には、高井さんが一時期かなり凝っておられた紙相撲コーナーもしっかりあります。はっぴや番付表、そして力士もあり、改めてその熱の入れようが分かりました。
後半は、おなじみ『男はつらいよ』のコミック版と、『総務部総務課山口六平太』の画稿などが展示されています。『山口六平太』は、初期の懐かしい原稿もありました。まだジャガイモのような丸顔になる前、飄々としていた頃です。
会場のところどころにはご生前の写真が貼られ、いつもニコニコと微笑まれていた高井さんを思い出しました。
どこかで照れ笑いを浮かべながら、ああ、見てくれましたか。まあこんな感じで私はやってきたんですよねと、おっしゃってそうにも思えた楽しい展示でした。
この企画展は7月31日まで行われています。
会場の様子
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