1977年の出版ラッシュ⑭
- 2015/04/11
- 09:37
■「ファンタスティックTVコレクション」その2
「ファンコレNO.1」『科学忍者隊ガッチャマン』は売れ行きも良かったのか、翌年の1978年2月「ファンタステヴィックTVコレクションNO.3」として『科学忍者隊ガッチャマン PART2』が出版されました。
こちらは、第78話「死斗! 海底1万メートル」のフィルムストーリーがセンターカラーのメインでした。巻頭ページではベルクカッツェを特集し、カッツェからの視点でその生涯を再構成してくれました。また科学忍者隊メンバーの架空座談会、レッドインパルスのノベライズなども掲載されました。
記事ページでは総監督の鳥海永行さんのインタビューや、小隅黎さんのSF設定Q&Aなどもあり、前号よりちょっと記事ページの内容が濃くなったことは嬉しいことでした。
今回も、アニメーターではなくイラストレーターの描き下ろしページやアメコミ風のマンガがありました。ビジュアル的には格好よかったのですが、ファンが本当に望むような企画なのかは疑問でした。
この当時は、各製作プロダクションにはキャラクター設定はもちろん、原画などの製作素材も保管されていると思っていました。ですから、それがなぜ本には掲載されないのだろうと不思議に思っていたのです。
後に、大半の作品は放送が終わると資料も散逸してしまい、残っていない会社もあったということを知り愕然としました。『ガッチャマン』も、もしかしたらそうだったのかもしれません。
とは言っても、この時期に子ども向けではない『ガッチャマン』のムックを出版してもらえたことはありがたいことでした。
これまで子ども向けの絵本や図鑑などしかなかったのに、いきなりティーンエイジャーのアニメファンをターゲットにした出版物が1977年のこの頃から出され始めたのです。これはとても大きな喜びでした。
現在までつながるアニメ雑誌やムックの記事フォーマットは、この頃に既に出来上がっていたような気がします。
私自身も生来の本好きから、いずれこのような書籍、出版物にたずさわる仕事がしたい、と漠然と思うようになっていました。
現在のように、DVDやネットで簡単に見ることが出来なかった時代です。消えて行くのが当たり前だったテレビアニメを、なんとか書籍という形でも残したいという気持ちが強かったのです。(了)

朝日ソノラマの「ファンコレ」からは、『新造人間キャシャーン』も発刊されました。その後、特撮系作品がメインに
なりましたが、初期は徳間書店の「ロマンアルバム」と並ぶ、アニメムックも出してくれるシリーズでした。
「ファンコレNO.1」『科学忍者隊ガッチャマン』は売れ行きも良かったのか、翌年の1978年2月「ファンタステヴィックTVコレクションNO.3」として『科学忍者隊ガッチャマン PART2』が出版されました。
こちらは、第78話「死斗! 海底1万メートル」のフィルムストーリーがセンターカラーのメインでした。巻頭ページではベルクカッツェを特集し、カッツェからの視点でその生涯を再構成してくれました。また科学忍者隊メンバーの架空座談会、レッドインパルスのノベライズなども掲載されました。
記事ページでは総監督の鳥海永行さんのインタビューや、小隅黎さんのSF設定Q&Aなどもあり、前号よりちょっと記事ページの内容が濃くなったことは嬉しいことでした。
今回も、アニメーターではなくイラストレーターの描き下ろしページやアメコミ風のマンガがありました。ビジュアル的には格好よかったのですが、ファンが本当に望むような企画なのかは疑問でした。
この当時は、各製作プロダクションにはキャラクター設定はもちろん、原画などの製作素材も保管されていると思っていました。ですから、それがなぜ本には掲載されないのだろうと不思議に思っていたのです。
後に、大半の作品は放送が終わると資料も散逸してしまい、残っていない会社もあったということを知り愕然としました。『ガッチャマン』も、もしかしたらそうだったのかもしれません。
とは言っても、この時期に子ども向けではない『ガッチャマン』のムックを出版してもらえたことはありがたいことでした。
これまで子ども向けの絵本や図鑑などしかなかったのに、いきなりティーンエイジャーのアニメファンをターゲットにした出版物が1977年のこの頃から出され始めたのです。これはとても大きな喜びでした。
現在までつながるアニメ雑誌やムックの記事フォーマットは、この頃に既に出来上がっていたような気がします。
私自身も生来の本好きから、いずれこのような書籍、出版物にたずさわる仕事がしたい、と漠然と思うようになっていました。
現在のように、DVDやネットで簡単に見ることが出来なかった時代です。消えて行くのが当たり前だったテレビアニメを、なんとか書籍という形でも残したいという気持ちが強かったのです。(了)

朝日ソノラマの「ファンコレ」からは、『新造人間キャシャーン』も発刊されました。その後、特撮系作品がメインに
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- テーマ:懐かしいアニメ作品
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- カテゴリ:1977年の出版ラッシュ
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