『戦え!オスパー』リターン上映会
- 2022/09/17
- 06:30
先月までクラウドファンディングで支援を募集していた、『戦え!オスパー』「毒蛾の大群」修復プロジェクト。103人が参加し、目標を大きく越えて290%達成で終了しました。
『戦え!オスパー』は、1965年(昭和40年)12月から67年10月まで日本放送映画が製作し、日本テレビ系で放映されたテレビアニメです。
マンガ版は『少年キング』で連載され、当時はエスパーの主人公が活躍する超能力ものとして人気でした。ですが制作会社の解散などもあり、その後本編が公開される機会もなくなりビデオやDVDなどのソフト化もされない幻の作品となっていました。
今回、日本放送映画の親会社である国映株式会社の倉庫から、1本の16mmフィルムが発見されたことからこのプロジェクトが始まりました。
フィルムは劣化しており、これを修復する費用捻出のためでした。
私もこのプロジェクト支援に参加させていただき、今週行われた銀座のTCC試写室にて行われたリターンの『戦え!オスパー』の上映に行ってきました。
会場では国映の代表取締役で、創業者のお孫さんである矢元一臣さんが迎えてくれました。
修復された「毒蛾の大群」は、第41話の「毒蛾におそわれた町」のようです。
物語は国際警察の元に、異常発生した毒蛾にアジア各都市が襲われるという事件の報が入ります。襲われた地域はアジアから中国へと次第に北上し、日本にも危険が迫ります。
海津長官は調査のため、全滅した町オロスランに隊員を2度送るのですが、両方とも何者かに襲われしまい連絡を絶ってしまいます。
そこでオスパーに副長官のロバートとともに、現地での調査を依頼するのです。
出かける寸前、オスパーはユミからオスパーの蝶が町の住民に毒蛾と疑われ捕まったと聞きます。毒蛾に怯える住民たちに鍵をかけたカゴに入れるからと、なんとか説得するオスパー。
そしてオスパーとロバートはオロスランに向かうのですが、そこで待ち受けていたのが、ドロメと誘導毒蛾を操るヒトリ博士でした。
ホテルで罠にかかり毒蛾に襲わてしまうオスパー。この危機をどう逃れるのか。
フィルムもよい状態で、オスパーの活躍を楽しむことができました。山本圭子さんの凛々しい声も魅力的です。また『冒険少年シャダー』にも通じますが、口パクで前歯が描かれるカットは、『シャダー』でソノシートの絵を描いた岡本光輝さんが手掛けたところでしょう。
矢元さんのお話では、これから55年前に交わした契約書を元に、日本テレビさんとも『オスパー』復活の交渉をしていただけるそうです。
このフィルムの修復を足がかりに、さらに全話復活の可能性もありそうで今後の展開も楽しみです。
TCC会場入り口
配布された、コノシートさんによる解説書
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