『SFマガジン 10月号』でスタジオぬえ特集
- 2022/09/18
- 06:30
8月25日に発売された『SFマガジン 10月号』は、「スタジオぬえ 創立50周年記念特集」です。
表紙は、加藤直之さんによる描き下ろしで、これまでスタジオぬえが関わった数々の作品のメカが豪華に登場しています。
『宇宙戦艦ヤマト』のヤマトや『宇宙海賊キャプテンハーロック』のアルカディア号。後ろには『超時空要塞マクロス』のマクロス。『スターウルフ』の戦闘艇、『さよならジュピター』のTOKYO-Ⅲ等が揃い、中心には『機動戦士ガンダム』のガンダムが描かれています。
前面には野田大元帥とガチャピン、ムックが描かれているのもうれしいところです。
古くは『機動戦士ガンダム』第一シリーズ放映直後に起こったSF論争や、富野喜幸(現・由悠季)さんの小説版出版を断ったといういきさつなどを聞いたこともありましたので、『ガンダム』が『SFマガジン』の表紙を飾ったことには感慨深く感じました。
これまで『SFマガジン』誌上を飾ったイラスト記事の採録も、読み応えがありました。なにより高千穂遥さん、松崎健一さん、加藤直之さんによる創設メンバーの対談は、スタジオぬえの歩みを改めて知ることができ、その歴史を認識しました。
宮武さんのエッセイも掲載されていましたが、お家の事情で大変なご状況の中です。できれば落ち着かれましたら、またロングインタビューなどをお願いしたいところです。
そして河森正治さんや、美樹本晴彦さん、細野不二彦さん、大野木寛さんたち次の世代の皆さんの対談なども読ませていただきたいところでした。
アニメファンには『超時空要塞マクロス』は、印象深い作品でした。戦闘機がロボットに可変するバルキリーは、みんな魅力を感じたものです。
ちなみに本文解説では玩具はバンダイから発売されたとの記述でしたが、こちらは放送当時はスポンサーであるタカトクトイス製でした。私も持っていましたので覚えています。
掲載誌の特性上やはりアニメ関連の記事は少ない印象もありましたが、『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ以外でも『超合体魔術ロボ ギンガイザー』や『テクノポリス21C』、『超時空世紀オーガス』、『聖戦士ダンバイン』、『ユリシーズ31』などなど、スタジオぬえの関わったアニメ作品も多数あります。
今回の特集は、小説や映画、特撮など数多くの作品を手掛けてきたスタジオぬえの仕事ではごく一部でしょう。
今度は、アニメ雑誌やムックでもスタジオぬえが手掛けたアニメ作品についても特集を組んでいただきたいと思いました。
『SFマガジン 10月号』(早川書房刊)
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