『科学忍者隊ガッチャマン』祝 放映開始50周年
- 2022/10/02
- 06:30
1972年(昭和47年)10月1日日曜午後6時、フジテレビ系で『科学忍者隊ガッチャマン』の第1話が放映されました。
今年で50年を迎えます。
フジテレビ系の日曜日夕方6時は、1969年(昭和44年)10月から始まった『ハクション大魔王』からタツノコプロ作品が続いていました。
その次の『いなかっぺ大将』(原作/川崎のぼる)が1972年9月24日に最終回を迎え、そこで新番組である『ガッチャマン』の予告が流れました。
これまでのギャグ作品と変わって、新たなSFヒーローものの登場です。また再放送で親しんでいた『マッハGOGOGO』や『紅三四郎』のようなリアルなキャラクターで子ども心に一気に期待が膨らみました。新しい作品が放映される翌週の日曜を心待ちにしたものです。
そして迎えた、第1回目の放映。
前週までの日常を舞台にしたものから、いきなりこれまで見たことのない、近未来SFの世界が始まります。
夜の雨の中、暴れまくる得体の知れない不気味な巨大メカ。そこに最新鋭のメカを駆って颯爽と登場する科学忍者隊の少年たち。いきなりのメンバー内の健とジョーの葛藤。
しかも迫力あるメカニックやテンポのよい戦闘シーンに、メリハリの利いた美しい色調、かっこいいロック調のBGM。
キャラクターも、『マッハGOGOGO』や『紅三四郎』のタツノコ調からさらに進化し、格段にセンスがよくなっていました。
後に関係者の方々にお話をうかがいますと、吉田竜夫さんはこの『ガッチャマン』という作品に並々ならぬ情熱を傾けておられたそうです。
元々視聴率も良く有名だった原作ものを終了し、路線の違うまったくのオリジナルSFヒーローを世に出すのです。広告代理店、テレビ局、スポンサーなど関係各社にも、粘り強く説得していかれました。
初期の頃は、通常の業務を本社で終え深夜スタジオに戻って自ら作画修正もしておられました。
吉田さんや総監督の鳥海永行さん、作画監督の宮本貞雄さん、そして美術監督の中村光毅さん、脚本の鳥海尽三さん、陶山智さんなど多くのスタッフの努力により、『科学忍者隊ガッチャマン』は成功したのです。
あの第1話からもう50年が経ったとは、今も信じられません。
改めて、放映50周年を祝いたいと思います。
『科学忍者隊ガッチャマン』原画
健の部分修正は吉田竜夫さんです。
- 関連記事
-
- 『忍者マン一平』 祝 放映40周年
- 『超時空要塞マクロス』 祝 放映40周年
- 『科学忍者隊ガッチャマン』祝 放映開始50周年
- 早すぎたファンタジー『ポールのミラクル大作戦』
- 幻のタツノコアニメ『ブンブン野郎』が見たい!