若林忠生さん新作絵画「2022年 都展」に出品
- 2022/11/06
- 06:30
11月8日まで東京都美術館で行われている、「2022年 第57回都展」に行ってきました。
都展は、東京都民美術展運営会が東京都美術館で作品を発表する公募展です。1965年(昭和40年)に都民美術研究会として発足以来、57年間活動を続けています。
第57回となる今回は、東京都美術館の2階第3展示室と第4展示室に448点の作品が展示されました。
若林さんは、アニメーションの世界から引退されてからは、主に水彩の風景画をメインに描き続けていらっしゃいます。
今回の都展には、「肥後細川庭園〔松聲閣〕」が出品されています。
「肥後細川庭園」は、文京区目白台にあります。
江戸時代には細川家の下屋敷があり、明治時代に入ると細川家の本邸となりました。湧き水が豊富な地形を生かした、回遊式の泉水公園として知られています。
江戸時代の肥後藩といえば、熊本城を有する九州の藩です。加藤清正の加藤家のあとを代々治めてきたのが細川家でした。
「松聲閣」は、明治時代に下屋敷の跡に学問所として建てられた歴史のある木造建築です。
木々の茂みを抜ける小径の先に、建物はあります。初夏の緑に囲まれた奥に歴史を感じさせる松聲閣が佇んでおり、まるで江戸時代にタイムスリップしたようです。
建物の前に描かれた現代の日傘の女性たちがいて、昔と今の時代が交錯しているような不思議な感覚も受けます。
現代の中にも、こうしたゆったりした時が流れている場所があると、改めて教わるような作品でした。
若林忠生「肥後細川庭園〔松聲閣〕」
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