若林忠生さんの新作画「神楽坂(善国寺)」「北の丸公園への道」
- 2022/12/03
- 06:30
11月22日から27日まで、九段下の九段生涯学習館2階の九段ギャラリーで行われた「神田の街を描き続ける会」の作品展を見てきました。
「神田の町を描き続ける会」は1985年の発足です。都内近郊の絵を描かれる方の集まりで、神田をはじめとして千代田区全域の様々な歴史ある情景を描き続けていらっしゃいます。
今回は第38回目の作品展となりました。
古くから栄えた神田や千代田区の街なみも時代の移り変わりとともに、その姿をどんどんと変えています。そんな移り変わりの中でも、長い年月を重ねた建物や風景はところどころに残っています。
若林さんもメンバーの方々と一緒に、旧くは江戸から明治そして昭和初期から続く風情と新しさの混在するこの街の魅力を描き続けていらっしゃいます。
コロナ禍で一昨年まではイベントが休止されていましたが、昨年に続いての作品展の開催で、東京の姿を描く50作品が展示されました。
若林さんは「神楽坂(善国寺)」と「北の丸公園への道」の2作を出品されていました。
「神楽坂(善国寺)」は、桃山時代の末期、1595年(文禄4年)の設立で、400年以上の歴史のあるお寺です。
元々は、日本橋馬喰町に開かれ2度の焼失を経て、神楽坂に移転しました。この善国寺の移転により、多くの店も門前に移り民家も増えて、神楽坂の町も栄えたそうです。
本尊の毘沙門天は、江戸時代より人々の信仰を集めてきました。
赤い色が映える門の外から見える本堂も、歴史を感じさせます。街の人たちのより所として、落ち着いた雰囲気が分かります。
「北の丸公園への道」は、江戸時代の頃に江戸城北の丸があった北の丸公園へ向かう道すじを描いたものです。
向こうに見えるのは、清水門でしょうか。
場所は都心の真ん中ですが、秋の季節にここだけに流れる落ち着いた時間が絵からも感じられました。
若林忠生「神楽坂(善国寺)」
若林忠生「北の丸公園への道」
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