『未来警察ウラシマン』 祝 放映開始40周年
- 2023/01/15
- 06:30
1983年(昭和58年)1月9日、フジテレビ系日曜夜6時より『未来警察ウラシマン』の放映がスタートしました。
フジテレビ系日曜夜6時の枠は、『ハクション大魔王』から『いなかっぺ大将』(原作/川崎のぼる)、『科学忍者隊ガッチャマン』、『ポールのミラクル大作戦』など、タツノコプロ作品が放映される「タツノコ・アワー」の時間帯でした。吉田竜夫さん亡き後も、『科学忍者隊ガッチャマンⅡ』『同・F』、『とんでも戦士ムテキング』と続いていました。
前番組の『ダッシュ勝平』(原作/六田登)は原作ものでしたが、タツノコ風味も適度にブレンドされ、「ジョー・コッカー編」など、楽しいエピソードも続出しました。
ただ、ファンは『ガッチャマン』や『破裏拳ポリマー』、『宇宙の騎士テッカマン』のような、オリジナルなSFヒーロー作品も見たかったのも事実です。
吉田竜夫さんの没後は、ハードなSFヒーローものは制作されていません。そんな中、次作の『ウラシマン』の情報が各アニメ誌に告知されます。
前年から制作されていた劇場版『幻魔大戦』に参加していた、なかむらたかしさんによるキャラクターの原案でした。大友克洋さんの絵に影響を受けたキャラクターは、それまでのタツノコ作品にはない新鮮さがありました。
『ウラシマン』のチーフディレクターは、タツノコ四天王と呼ばれた真下耕一さんです。そのシリアスとユーモアの緩急つけた演出や独特で斬新な色彩感覚は、『黄金戦士ゴールドライタン』でも定評がありました。
作画陣にも、なかむらたかしさんのほか、加藤茂さん、井口忠一さん、河合静男さんらが各話の作画監督として参加され、シリアスながら時にはギャグ調にもなる『ウラシマン』独特の世界を盛り上げていきました。ローテーションには、韓国班の鄭雨英さんも作画監督として頻繁に入っていました。韓国作画班もそのレベルを落とさず、奮闘してくれました。
各話で違うそれぞれの作画監督の個性も、毎回楽しめましたし、中盤における総統ヒューラーとの因縁のエピソードも盛り上がったものです。
残念ながら、フジテレビの番組編成が変わることによりこの時間帯は3月までで、4月からは土曜日夜6時半に変更されました。「タイムボカン・シリーズ」の枠への移動です。
それまでファンが馴染んできた、フジテレビ系日曜夜6時の「タツノコアワー」の最後を飾る作品となりました。
ただ新しい世代のスタッフが中心となった新感覚の『ウラシマン』は、タツノコプロの新たな時代を感じさせてくれました。
『未来警察ウラシマン』動画
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