『アニメーション紀行 マルコ・ポーロの冒険』3月に放映
- 2023/03/04
- 06:30
1979年(昭和54年)NHKで放送された『アニメーション紀行 マルコ・ポーロの冒険』。アニメーション・パートと、実写のドキュメンタリーを組み合わせた実験的な作品でした。
13世紀、17歳のマルコ・ポーロは父ニコロ、叔父のマテオと共にイタリアから旅立ちます。そして当時のイスラエル、イラン、イラク、トルコ、アフガニスタン、中国、マレーシア、インドなど諸国を陸路と航路を旅していったのです。イタリアに戻ったのはその24年後のことでした。この旅の記録として残された『東方見聞録』が、原作です。
マルコ・ポーロは実際には日本には渡っていませんが、『東方見聞録』の中で、日本のことを“ジパング”として記述していました。
西欧に初めて日本のことを紹介した人物でもあります。
『アニメーション紀行 マルコ・ポーロの冒険』は、マルコが旅した地を取材した実写部分と、杉野昭夫さんキャラクターデザインによるアニメーション部分で構成されていました。
絵コンテ・演出には、もりまさきさん、川尻善昭さん、平田敏夫さん、村野守美さん。美術は石津節子さん、作画陣は川尻さん、青島克巳さん、富沢雄三さん、坂井俊一さん、古瀬登さんが揃っていました。
杉野さんのシャープなキャラクターと各地の空気感漂い光と陰影が強調される美術、印象的な色彩設定が毎回のドラマをより魅力的にしていました。
残念ながらNHKにもフィルムは第1回と最終回しか現存しておらず、これまで幻の作品と言われていました。
それが地道な探索により、音声無しのフィルムが見つかりました。当時、イタリアでも放送されたため、フィルムのみが返却されたものだそうです。
それに、当時のスタッフや熱心なファンが保存していたビデオテープの音声を抜き出してあわせることにより、ある程度の話数の復元が可能になりました。
そしていよいよ今月NHKのBSで、一部が再放映されます。
NHK BSプレミアム『プレミアムカフェ』で、3月13日(月)~15日(水)に計9回分が放送予定です。
今回久しぶりにこの作品を見ることができます。若きマルコとの再会を楽しみにしています。
コカチン姫も忘れられないキャラクターです。
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