『ベムベムハンター こてんぐテン丸』祝 放映開始40周年
- 2023/05/27
- 06:30
1983年(昭和58年)5月26日木曜19時、フジテレビ系で『ベムベムハンター こてんぐテン丸』が始まりました。
『こてんぐテン丸』は、かぶと虫太郎さんの『コミックボンボン』(講談社)連載作のアニメ化です。
妖怪の国を治める天狗大王の息子テン丸は、ある日おそれ山に閉じ込められた百八匹の凶悪妖怪を誤まって逃がしてしまいます。そして人間世界に逃げた妖怪を連れ戻すため、子カラス天狗のクロとともに人間界にやってくるのです。
カワイコちゃんに弱いテン丸は、人間界で出会ったヨーコとおばあちゃんのつぶれ荘にやっかいになり、妖怪退治に乗り出します。
原作のかぶと虫太郎さんは、『週刊少年ジャンプ』で1979年『真直がいく』、『週刊少年キング』では『乱丸ちゃん爆弾』など明るく元気な少年マンガを連載していました。
昔同人で出版された、恐竜と少年との交流を描いた『ボビイ』は、抒情的な作品として今も印象に残っています。
悪い妖怪には強くても、やんちゃでちょっと女の子には弱いテン丸は、まさにかぶと虫太郎さんの描き出す快活な主人公そのものです。いつも一緒のかわいいクロも人気でした。
アニメを製作したのは東映動画です。キャラクターデザインは、鈴木欽一郎さん。美術は、坂本信人さん。シリーズディレクターは設楽博さん。
各話の作画監督として、アベ正己さん、小松原一男さん、白土武さん、及川博史さん、尾鷲英俊さん、青山充さんが参加していらっしゃいました。
キャストも豪華で、主人公のテン丸は藤田淑子さん。クロは松島みのりさん、ヨーコは安田あきえさん、おばあちゃんには、鈴木れい子さん。つぶれ荘の住人には大竹宏さん、千葉繁さん、鈴木清信さんと実力派が揃っていました。
物語終盤になると竜神族王女でテン丸のフィアンセでもあるニーナちゃんも登場し、ますますにぎやかになっていきました。
子ども向けらしく明るく楽しい作品でしたが、視聴率的に苦戦し残念ながら19話で終了を迎えます。これは同時間帯の前番組が、『スペースコブラ』という大人向けだったことでターゲットの切り替えがうまくいかなかったこともあるかもしれません。
できればアニメもラストの大魔王との対決まで続けてほしかった、魅力的な作品でした。
『こてんぐテン丸』動画
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