国際映画社が駆け抜けた時代(その1)
- 2014/05/10
- 09:56
国際映画社という名を耳にすると、あの当時アニメファンだった方は、今もちょっとした懐かしさを感じられるのではないでしょうか。
『銀河旋風ブライガー』でおなじみの「J9シリーズ」、『魔境伝説アクロバンチ』、『亜空大作戦スラングル』、『超攻速ガルビオン』などの巨大ロボットアニメ。
吾妻ひでおさん原作の『おちゃめ神物語コロコロポロン』、『ななこSOS』。『めちゃっこドタコン』や『宗谷物語』。新谷かおるさん原作の『ふたり鷹』など、1979年から1985年までの6年という短い間でしたが、後発のプロダクションだったにもかかわらず続々と新作テレビシリーズを発表していました。
この会社は、老舗のプロダクションでさえなかなか取れなかった各テレビ局の激戦区の放送枠を次々と獲得し、新作を放映していました。
しかもそれらの作品は、一部を除き殆どが原作付きのものではなくオリジナルの企画だったのです。まさに当時のアニメ業界に、旋風を巻き起こしていたといっても過言ではないでしょう。
プロデューサーの壷田重夫さんと、シナリオライターの山本優さんを中心とした卓越した営業力と企画力がまず同社の核となっていました。
キャラクターデザインでは、『ブライガー』などJ9シリーズの小松原一男さん、『スラングル』の天野嘉孝さん。『アクロバンチ』のいのまたむつみさんと影山楙倫さん。『ガルビオン』では、『軽井沢シンドローム』などでおなじみの人気マンガ家、たがみよしひささんに原案を依頼しました。
作画も『ななこSOS』や『ガルビオン』では二宮常雄さん、『スラングル』では、高橋朝雄さんや村田四郎さんのほか、土器手司さん、服部憲知さんなどを起用しました。また、音楽では斬新なロック調を得意とする山本正之さんや元スペクトラムの新田一郎さん、そして久石譲さんたちを起用するなど、スタッフ編成も意欲的だったのです。
ですが、実際のフィルムとなると、「キャラクターやオープニングはいいんだけど…・・・」と、首を傾げるような作品も少なくなかったのは事実です。
せっかくアニメ雑誌で鳴り物入りで特集したのに、オープニングも未完成のまま、見切り発車した作品もありました。それでもこの頃の国際映画社の作品には、つい毎週チャンネルを合わせてしまう不思議な魅力がありました。
そうそうはなかったのですが、たまに二宮常雄さん作監の回の『ななこSOS』や、土器手司さんや服部憲知さん作監の『スラングル』、いのまたむつみさん作監の『アクロバンチ』、そして五十嵐鈴子さん作監による『サスライガー』などなど作画の良い回を見ると、つい得をした気分で嬉しくなったりしていました。(続く)

『若草の四姉妹』『ななこSOS』『銀河旋風ブライガー』『亜空大作戦スラングル』です。
『銀河旋風ブライガー』でおなじみの「J9シリーズ」、『魔境伝説アクロバンチ』、『亜空大作戦スラングル』、『超攻速ガルビオン』などの巨大ロボットアニメ。
吾妻ひでおさん原作の『おちゃめ神物語コロコロポロン』、『ななこSOS』。『めちゃっこドタコン』や『宗谷物語』。新谷かおるさん原作の『ふたり鷹』など、1979年から1985年までの6年という短い間でしたが、後発のプロダクションだったにもかかわらず続々と新作テレビシリーズを発表していました。
この会社は、老舗のプロダクションでさえなかなか取れなかった各テレビ局の激戦区の放送枠を次々と獲得し、新作を放映していました。
しかもそれらの作品は、一部を除き殆どが原作付きのものではなくオリジナルの企画だったのです。まさに当時のアニメ業界に、旋風を巻き起こしていたといっても過言ではないでしょう。
プロデューサーの壷田重夫さんと、シナリオライターの山本優さんを中心とした卓越した営業力と企画力がまず同社の核となっていました。
キャラクターデザインでは、『ブライガー』などJ9シリーズの小松原一男さん、『スラングル』の天野嘉孝さん。『アクロバンチ』のいのまたむつみさんと影山楙倫さん。『ガルビオン』では、『軽井沢シンドローム』などでおなじみの人気マンガ家、たがみよしひささんに原案を依頼しました。
作画も『ななこSOS』や『ガルビオン』では二宮常雄さん、『スラングル』では、高橋朝雄さんや村田四郎さんのほか、土器手司さん、服部憲知さんなどを起用しました。また、音楽では斬新なロック調を得意とする山本正之さんや元スペクトラムの新田一郎さん、そして久石譲さんたちを起用するなど、スタッフ編成も意欲的だったのです。
ですが、実際のフィルムとなると、「キャラクターやオープニングはいいんだけど…・・・」と、首を傾げるような作品も少なくなかったのは事実です。
せっかくアニメ雑誌で鳴り物入りで特集したのに、オープニングも未完成のまま、見切り発車した作品もありました。それでもこの頃の国際映画社の作品には、つい毎週チャンネルを合わせてしまう不思議な魅力がありました。
そうそうはなかったのですが、たまに二宮常雄さん作監の回の『ななこSOS』や、土器手司さんや服部憲知さん作監の『スラングル』、いのまたむつみさん作監の『アクロバンチ』、そして五十嵐鈴子さん作監による『サスライガー』などなど作画の良い回を見ると、つい得をした気分で嬉しくなったりしていました。(続く)

『若草の四姉妹』『ななこSOS』『銀河旋風ブライガー』『亜空大作戦スラングル』です。
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