懐かしのアニメグッズ「 DIYセル」 その1
- 2023/06/18
- 06:30
セルがアニメ制作の現場から消えてから、23年ほどが経ちました。
各社の作品は1999年から2000年にかけ、徐々にデジタル化されていきました。エイケンの『サザエさん』だけは2013年まではセル画での制作を続けていましたが、10年前にデジタル彩色に切り替わっています。
思えば1977年(昭和52年)のアニメブーム時、作品人気と共にセル画人気も盛り上がりました。それ以前は、セル画は一般にはまだあまり流通していません。
スタッフ関係の家族経由やデパート催事のマンガ展、番組スポンサーや掲載雑誌のプレゼント、そしてスタジオ見学のおみやげくらいしか入手の方法もありませんでした。
アニメブームになると、ファンも活発にスタジオ見学に訪れ、おみやげにセル画をもらうことも増えます。テレビの画面そのものの絵できれいに彩色されたセルは、ファンにとっては貴重なお宝です。
ですが数に限りがあり世間には流通していなかたセルは、一般のファンにはなかなか手に入れることは出来ません。
それでもセル画を求めるファンに向けて、自分でアニメカラーを塗って仕上げるDIYセルが各社から商品化されました。
DIYセルには、キャラクターの輪郭線がセルにマシントレスされています。そのセルに専用の絵の具であるアニメカラーで指定色を塗って仕上げるのです。
最初の商品化は、東映動画が自社ファンクラブの会員向けに発売した『宇宙海賊キャプテンハーロック』、『惑星ロボ ダンガードA』、『銀河鉄道999』といった当時の人気作品でした。
オフィスアカデミーも『宇宙戦艦ヤマト』のオフィシャルファンクラブ会員向けに、ペインティングセルとして同作のDIYセルを発売します。
いずれも松本零士さんの関連作品です。こんなことからもアニメブーム初期は、松本零士作品がその人気を牽引していたことがわかります。(つづく)
DIYセル 東映動画『宇宙海賊キャプテンハーロック』『銀河鉄道999』
オフィスアカデミー『宇宙戦艦ヤマト』
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