『超時空世紀オーガス』 祝 40周年
- 2023/07/08
- 06:30
原作はスタジオぬえ、原作協力はアートランド。チーフディレクターは石黒昇さん。キャラクターデザインは美樹本晴彦さん。メカニックデザインは宮武一貴さん。美術監督は山本善之さんでした。
『マクロス』ではメカデザインやストーリー、そして演出など、作品に大きな役割を果たしてきた河森正治さんは参加されませんでした。
大きな違いは、実制作がタツノコプロから東京ムービーに変更されたことです。これは、営業の主体となっていたビッグウエストや局の意向もあったのでしょう。
『マクロス』では、アートランド担当回のクオリティは高かったのですが、それ以外の回は作画も苦戦し、フィルムの仕上がりも納品日ギリギリだったことが結構続きました。
絵が間に合わず、動かないカットが出た回もありました。そのため『オーガス』では制作管理の面もあったのか、制作体制の整った東京ムービーに移行しました。
『オーガス』では、作画監督も美樹本さんのほか、しまだひであきさん、上野ケンさん、角谷哲生さん、本橋秀之さん、鶴山修さん、音無竜之介さんなどが揃い、作画のクオリティも安定していました。
それほど力を入れられた作品でしたが、残念ながら『マクロス』ほどの人気を得たとは言えませんでした。確かにSF設定は、軌道エレベーターから主人公のタイムスリップ、時空振動弾からの並行世界と本格的なものです。
美樹本さんのデザインも『マクロス』より大人の雰囲気でしたし、ヒロインのミムジイやモーム、ジャビーなど周囲を固めるキャラクターも魅力的でした。
ただ、そもそもスト-リーの発端を作ることになった桂木桂には親しみを持つことができず、なんとなく醒めて見ていました。
曲線的なデザインが特徴的なオーガスや直線的なデザインのナイキックは魅力的なメカでしたので玩具も購入しましたが、当時玩具店ではあまり売れてはいない様子でした。
超時空シリーズは次作の『超時空騎士団サザンクロス』でタツノコプロの制作に戻りました。美樹本さんのキャラクターと石黒さんの演出のオリジナル作は、この『オーガス』で終わることになりました。
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