資料性博覧会08に行ってきました
- 2015/05/06
- 07:45
5月3日、中野セントラルパークコングレスクエアB1で行われた、資料系同人誌と創作怪獣ソフビの展示即売会『資料性博覧会08』にお邪魔してきました。ゴールデンウィークの真っ只中でも、多くの方が集まり会場は熱気に包まれていました。そうは言っても出展者も参加者もそれなりの年齢が多く、昔の同人誌即売会のような落ち着いた雰囲気でした。
メインで取り扱う資料系同人誌とは、マンガやアニメ、特撮そしてゲームなど、キャラクター文化はもちろんのこと、それ以外でもカメラやオカルト、ガチャガチャなど、様々なサブカルチャーを研究し、その資料をまとめたものです。
今回も、かなりディープに掘り下げた同人誌が多数参加していました。
貸本マンガでもこれまで語られることの無かった南竜二による異色の恐怖マンガの復刻や、アニメや特撮の研究・資料本などが、展示即売されていて盛況でした。そして、かつて児童漫画家として人気を誇った太田じろうさん研究の労作『太田じろうを探す旅 ~こりすのぽっこちゃんと太ったこどもたち(201505基本版)』(飛井類司・編著)も、発表されていました。
こちらは太田さんの雑誌の連載や付録、単行本、そして絵本やかるた。マンガ作品の下書きや人形劇のシナリオまで網羅した、A4判オールカラー全54ページの労作です。これらは太田じろうさんの作品に魅せられた編著者である飛井さんが、8年間をかけて個人的にコツコツと探し続けた貴重な資料です。
太田じろうさんは、後にタツノコプロの出版部部長となった天馬正人(大田加英二)さんの師匠にあたり、お二人は『陣笠ぴょこ丸』という描き下ろし単行本も共作しています。
70年代に入ると、太田さんは青年誌『リイドコミック』の表紙を手掛けるかたわら、学年誌や幼年誌にタツノコプロ作品のコミカライズを発表していました。
その洒脱なタッチは、『おらあグズラだど』や『ハクション大魔王』などどことなくタツノコプロの無国籍な雰囲気にもマッチしていたことを覚えています。
これまで漠然としか知らなかった太田じろうというマンガ家の姿が、改めて我々の前に現れたのです。素晴らしい探求の成果を発表してくれた、飛井さんに感謝です。
編集後記によれば、これからも資料が増えれば増補改訂版を制作するとのことですので、今後も楽しみです。
まだまだ世の中には、個人的にもまんがやアニメ、特撮などについて、こだわりを持ち地道に研究されている方も多いと思います。そんな人たちにも、もっと参加していただければと思いました。
そして、マスコミなどにはなかなか取り上げにくいこうした研究を発表する有意義な場として、資料性博覧会の今後ますますの発展を期待しています。

地下の会場へ通じるエスカレーター前のポスター

『大田じろうを探す旅』表紙 あらためて大田じろうさんの絵の魅力を実感しました
メインで取り扱う資料系同人誌とは、マンガやアニメ、特撮そしてゲームなど、キャラクター文化はもちろんのこと、それ以外でもカメラやオカルト、ガチャガチャなど、様々なサブカルチャーを研究し、その資料をまとめたものです。
今回も、かなりディープに掘り下げた同人誌が多数参加していました。
貸本マンガでもこれまで語られることの無かった南竜二による異色の恐怖マンガの復刻や、アニメや特撮の研究・資料本などが、展示即売されていて盛況でした。そして、かつて児童漫画家として人気を誇った太田じろうさん研究の労作『太田じろうを探す旅 ~こりすのぽっこちゃんと太ったこどもたち(201505基本版)』(飛井類司・編著)も、発表されていました。
こちらは太田さんの雑誌の連載や付録、単行本、そして絵本やかるた。マンガ作品の下書きや人形劇のシナリオまで網羅した、A4判オールカラー全54ページの労作です。これらは太田じろうさんの作品に魅せられた編著者である飛井さんが、8年間をかけて個人的にコツコツと探し続けた貴重な資料です。
太田じろうさんは、後にタツノコプロの出版部部長となった天馬正人(大田加英二)さんの師匠にあたり、お二人は『陣笠ぴょこ丸』という描き下ろし単行本も共作しています。
70年代に入ると、太田さんは青年誌『リイドコミック』の表紙を手掛けるかたわら、学年誌や幼年誌にタツノコプロ作品のコミカライズを発表していました。
その洒脱なタッチは、『おらあグズラだど』や『ハクション大魔王』などどことなくタツノコプロの無国籍な雰囲気にもマッチしていたことを覚えています。
これまで漠然としか知らなかった太田じろうというマンガ家の姿が、改めて我々の前に現れたのです。素晴らしい探求の成果を発表してくれた、飛井さんに感謝です。
編集後記によれば、これからも資料が増えれば増補改訂版を制作するとのことですので、今後も楽しみです。
まだまだ世の中には、個人的にもまんがやアニメ、特撮などについて、こだわりを持ち地道に研究されている方も多いと思います。そんな人たちにも、もっと参加していただければと思いました。
そして、マスコミなどにはなかなか取り上げにくいこうした研究を発表する有意義な場として、資料性博覧会の今後ますますの発展を期待しています。

地下の会場へ通じるエスカレーター前のポスター

『大田じろうを探す旅』表紙 あらためて大田じろうさんの絵の魅力を実感しました