昭和50年代の小倉の書店跡地探訪
- 2023/08/06
- 06:30
先週久しぶりに北九州市小倉を訪れました。
ちょうど小倉祇園祭りの最中で最高気温35度を越すくらいの暑さでしたが、多くの人で街は賑わっていました。
メインアーケード商店街である小倉銀天街は、十代の頃よく通っていた店が結構ありました。
なかでも当時の書店はどこも個性があり、70年代から80年代にかけていつも店頭や新刊台そして棚で、興味を刺激してくれる本と出会えることが楽しみでした。
平和通り西鉄のバス停を降りて銀店街に入ると、まずは宗文堂書店。ここはマーベルやDCなどのアメコミや海外の雑誌を仕入れてくれました。この店でDCは『プラスティックマン』、マーベルでは『ハワード・ザ・ダック』を知り、新刊を楽しみにしていました。
旧電車通りに出ると金榮堂があります。ここは狭いビルで階段も急でしたが、2階に上がると学参が充実していました。1階の雑誌コーナーで『out』を買うこともありました。
そのまま井筒屋方向に歩いていくと、駅側角にザボビルがあります。この6階には、ブックス・ヤングナガリがありました。ナガリ書店本店は銀天街のもっと紺屋町方向にありましたが、こちらは文庫やコミックスなど若者向けの本が充実しており、ハヤカワSFや東京創元社の翻訳など文庫の既刊はここで揃えたものです。
ザボビルを出て銀天街を小倉駅方向に足を進めます。3、4軒先の反対側には福家書店がありました。始めの頃は、一階が書店で2階が靴屋だったのが、いつ頃か1階が靴屋で2階が書店に入れ替わっていた記憶があります。
ここは雑誌に力を入れていて、様々なジャンルのものがありました。アニメ誌の発売日には『アニメージュ』や『ジ・アニメ』などが平積みされ、限られた予算でどれを買うかいつも悩んだものです。またコミックコーナーもこのジャンル好きな店員さんがいたのか充実しており、取次ルートを通さないアニドウの本も扱ってくれたのはありがたいことでした。
この頃、小倉駅ビルには本屋はありませんでしたが、駅前のONOビル1階奥には、金榮堂図書がありました。こちらはアクションコミックスやSPコミックスなど、青年劇画コミックスが充実しており、奇想天外社のコミックスなどはここで買うことができました。
この日はかつてお気に入りの書店があった地を訪ね歩きましたが、私が通っていたのは昭和五十年代で40年以上前の頃のことですので、当然今は別の店舗になっています。
歩きながら40年以上前、アニメやマンガ、SFなど、貪欲に書籍や雑誌をむさぼり読んで、知識や情報欲を満たしていた頃を改めて思い出しました。
ブックス・ヤングナガリの入っていたザボビルの現在
あの頃一階店舗は、中華料理の揚子江でしたね。
たしか4階のエスカレーター脇には、アニメショップ・ヤマトが入っていました。
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