思い出の「サンデーコミックス」カタログ
- 2023/08/27
- 06:30
1970年代のマンガファンの子どもにとって、雑誌連載と新書判コミックスがその窓口になっていました。
当時『少年ジャンプ』や『少年サンデー』、『少年マガジン』、『少年キング』などの少年週刊誌では、手塚治虫さんや横山光輝さん、石森章太郎さん、赤塚不二夫さん、藤子不二雄さん、ちばてつやさん、松本零士さん、川崎のぼるさん、水木しげるさん、ジョージ秋山さん、永井豪さん、さいとう・たかをさんたちが連載されていました。
今考えると、この方々の新作を毎週読むことが出来たのですから、幸せな日々でした。
もちろん子どものおこづかいでは、マンガ雑誌を毎号購入することなど出来るものではありません。友人から見せてもらったり、月一回通う散髪屋でむさぼるように読み漁るのが常でした。
雑誌連載作はどれも面白く、そのマンガ家さんたちの作品をもっと読みたくなると、新書判コミックスを探すようになります。
既に、講談社は「KCコミックス」、集英社は「ジャンプコミックス」を刊行していましたが、ラインナップは直近の連載作でした。
小学館の『ドラえもん』の「てんとうむしコミックス」や、『少年サンデー』作品を収録する「少年サンデーコミックス」は、ちょっと遅れて1974年刊行でした。
虫コミックスは発行元の虫プロ商事が1974年に倒産したため、そんな事情からか1973年頃からもう書店の店頭ではみることはありませんでした。
旧作を探すのは懐事情もあり、マンガ本コーナーのある古書店がメインです。そんな中、秋田書店の「少年チャンピオンコミックス」の新刊は、カラーのカタログを挟み込んでおり、そこで「サンデーコミックス」の旧作のラインナップを知ることが出来ました。
当時の表一は、手塚治虫さんの『ブラックジャック』最新巻が定番でした。
カタログにはそれぞれの作品の表紙が掲載されており、その絵柄から内容を想像することも楽しみでした。
その後はだんだんと「少年チャンピオン」コミックスの割合が「サンデーコミックス」より増えていきましたが、このカタログで読みたい旧作を見つけて探すのです。
『鉄人28号』や『サイボーグ009』、『ハリス無段』なども、このカタログで知って出会うことが出来ました。
もはや50年くらい前になりますが、カタログで次に読みたい作品を探してそれを読んだ時の喜びは今でも覚えています。
秋田書店のコミックスカタログ
上は初期のもので、下段からこのフォーマットで
作られるようになりましたね。
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