『ドラえもん』美術監督・川本征平さん、初の個展 開催中!
- 2015/05/12
- 21:00
アニメ『ドラえもん』ファンならおなじみの美術監督・川本征平さん初の個展が、5月11日(月)より銀座で始まりました。
これまで『アルプスの少女ハイジ』や『くまの子ジャッキー』、『未来少年コナン』の背景や、日テレ版+シンエイ動画版『ドラえもん』の美術など数々のテレビアニメ作品に参加されてこられた川本さんの76歳にして初の個展です。
私もお邪魔してきましたが、会場にはアンコールワットや、バリ島、そしてマチュピチュなどの遺跡から発想のイマジネーションを拡げた数々の幻想的な作品が展示されていました。
中には2点だけ、川本さんの故郷である山陰の景色を描いた作品もありました。この2点の作品の画面からは、まるで画面の中に風が吹いているようなさわやかな雰囲気を感じました。
それ以外の幻想的な作品は、大きなキャンバスに描かれており、川本さんの元々持っておられるエネルギーが全部詰め込まれたようで、画からもそのパワーがぐいぐい伝わってくるようでした。
特に『夢蹟A』という作品の仏像の前に描かれた無数の手は今にも動きそうでしたし、『空家』という作品では、リアルに描かれた廃屋にいる猫や無数の鳥たちが今にも画面から出てきそうな迫力でした。
川本さんは元々は若い頃から、ピラミッドやマヤの遺跡などに憧れていたそうです。そして2007年に後進に道を譲った後は、インカ遺跡や、アンコールワット、ブータン、ペルシャ遺跡などを旅し、スケッチしてきました。
そしてそれらのスケッチやイメージから生まれたのが、この一連の作品のテーマだそうです。
2005年4月のリニューアルまで25年間、アニメ『ドラえもん』を支え続けてこられた川本さんです。岩や遺跡が描かれた絵からは、どことなく劇場版『ドラえもん』の美術にも通じるものを感じました。
今回、アニメ『ドラえもん』の世界に親しんできたファンなら、是非見ていただきたい、川本さんの新たな美術の世界です。
川本征平展
2015年5月17日(日)まで
11時~19時(最終日16時半まで)
地球堂ギャラリー
〒104-0061
中央区銀座8-8-6 銀栄ビル2F
TEL:03-3572-4811


個展で販売されている画集『川本征平作品集』と案内ハガキ
藤子・F・不二雄プロや、日本アニメーション、そして半藤克美さんからもお花が届けられていました。
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