アニメブーム時の公式ファンクラブ事情⑭
- 2015/06/28
- 06:36
■「ルパン三世・ファンクラブ」その2
「ルパン三世・ファンクラブ」は、1980年(昭和55年)10月の『新ルパン三世』の放映終了に合わせる形で、8月から新規会員の募集を中止します。このまま活動中止かと、心配したファンも多かったのですが、同年11月から新たに「東京ムービー・ファンクラブ」と改称し、存続することになりました。
これには安心した人も多かったことでしょう。それまでも『ルパン三世』に限らず、同社の『ベルサイユのばら』などの新作情報なども会報には掲載してくれていたのです。
会報には、楽しい記事も多かったのですが、少々残念だったものもありました。人気の高いエピソードが誌上VTRとして掲載されることもあったのですが、ビデオの画面撮りでかなり悪い画質だったのです。
公式ファンクラブなのに、なぜセル撮りかフィルムから焼いてくれなかったのかと思いましたが、これは編集予算の問題もあったのかもしれません。
私は「ルパン三世・ファンクラブ」には、当時は入会出来ませんでしたが、後に「東京ムービー・ファンクラブ」という、他の会社と同形態のファンクラブに発展した時にようやく入会することができました。
このファンクラブ会員特典の通販は、かなり充実していました。設定やセル、シナリオ、絵コンテなどはもちろんのこと、かつての作品の原画・動画コピー集などまで資料を揃えていて、地方在住のファンにはとてもありがたいものでした。
おこづかいを貯めて通販を申し込み、東京ムービー直営のショップ「アニメハウス」のロゴ入りの大きな封筒が届くのが楽しみだったのです。
ここでは、『あしたのジョー2』や『鉄人28号』、『おはようスパンク』、『じゃりん子チエ』などのセル画や、『ルパン三世』第一作の大塚康生さんによる修正原画コピー集、『新ルパン三世』の宮崎駿さんが照樹務名義で演出を担当された回の絵コンテなどの資料を購入できたことを覚えています。
麹町にあった直営店のアニメハウスは、地方在住だったこともあり、あまり行く機会には恵まれませんでした。その頃通っていた人に、お楽しみ袋などの販売時には、セル画のほかにも『ルパン三世』などの原画や動画も入れられていたということも聞きました。しかもセルじゃなかったものは、近くの公園のゴミ箱などに捨てる人も多かったそうで、「その場に行って、すべて回収したかった」と、つくづく思いました。(つづく)

「ルパン三世・ファンクラブ会報」1980年5月発行の25号 幻のパイロットフィルム特集
「東京ムービー・ファンクラブ」創刊号(1980年11月発行)は、
『あしたのジョー2』チーフディレクター出崎統さんの談話で始まりました。
「ルパン三世・ファンクラブ」は、1980年(昭和55年)10月の『新ルパン三世』の放映終了に合わせる形で、8月から新規会員の募集を中止します。このまま活動中止かと、心配したファンも多かったのですが、同年11月から新たに「東京ムービー・ファンクラブ」と改称し、存続することになりました。
これには安心した人も多かったことでしょう。それまでも『ルパン三世』に限らず、同社の『ベルサイユのばら』などの新作情報なども会報には掲載してくれていたのです。
会報には、楽しい記事も多かったのですが、少々残念だったものもありました。人気の高いエピソードが誌上VTRとして掲載されることもあったのですが、ビデオの画面撮りでかなり悪い画質だったのです。
公式ファンクラブなのに、なぜセル撮りかフィルムから焼いてくれなかったのかと思いましたが、これは編集予算の問題もあったのかもしれません。
私は「ルパン三世・ファンクラブ」には、当時は入会出来ませんでしたが、後に「東京ムービー・ファンクラブ」という、他の会社と同形態のファンクラブに発展した時にようやく入会することができました。
このファンクラブ会員特典の通販は、かなり充実していました。設定やセル、シナリオ、絵コンテなどはもちろんのこと、かつての作品の原画・動画コピー集などまで資料を揃えていて、地方在住のファンにはとてもありがたいものでした。
おこづかいを貯めて通販を申し込み、東京ムービー直営のショップ「アニメハウス」のロゴ入りの大きな封筒が届くのが楽しみだったのです。
ここでは、『あしたのジョー2』や『鉄人28号』、『おはようスパンク』、『じゃりん子チエ』などのセル画や、『ルパン三世』第一作の大塚康生さんによる修正原画コピー集、『新ルパン三世』の宮崎駿さんが照樹務名義で演出を担当された回の絵コンテなどの資料を購入できたことを覚えています。
麹町にあった直営店のアニメハウスは、地方在住だったこともあり、あまり行く機会には恵まれませんでした。その頃通っていた人に、お楽しみ袋などの販売時には、セル画のほかにも『ルパン三世』などの原画や動画も入れられていたということも聞きました。しかもセルじゃなかったものは、近くの公園のゴミ箱などに捨てる人も多かったそうで、「その場に行って、すべて回収したかった」と、つくづく思いました。(つづく)

「ルパン三世・ファンクラブ会報」1980年5月発行の25号 幻のパイロットフィルム特集
「東京ムービー・ファンクラブ」創刊号(1980年11月発行)は、
『あしたのジョー2』チーフディレクター出崎統さんの談話で始まりました。
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