新刊『コミック 天才バカボンの時代なのだ!』
- 2015/09/21
- 07:19
赤塚不二夫さんは2008年8月に亡くなられましたが、今年で生誕80周年を迎えるそうです。それを記念して、誕生日の9月14日に少年画報社より『コミック 天才バカボンの時代なのだ!』が発売されました。
再録した赤塚さんの3作品を除き、すべて描き下ろしの新作マンガです。しかも執筆陣は、古くからの友人である『総務部総務課 山口六平太』の高井研一郎さん。そして、てらしまけいじさん、しいやみつのりさん、ありま猛さんなど、フジオプロ出身のマンガ家さんが勢ぞろいなのです。
かつて『週刊少年マガジン』で 『愛しのボッチャー』を連載し、現在もプロレス誌『ゴング』で『プロレスの光』を執筆中の河口仁さんも、赤塚さんとご縁の深い方々を取材した描き下ろし新作を発表しています。
いつもリング上の闘いから、レスラーの人間性や意外な魅力など、本人達も気づかない視点から描き出している河口さんです。
今回、登場した、三味線芸談の柳家紫文さん、新宿ジャズスポット、オーナーのバードマン幸田さん、そして古くからのマンガ仲間だったよこたとくおさん、それぞれの方の中に生きている赤塚さんとのエピソードを素敵に描いてくれました。
10代の若き紫文さんとも飾らず友だち付き合いをし、自分も負債を抱え大変だったのに火事で消失した幸田さんのお店「J」の再建に尽力してくれた赤塚不二夫さん。売れっ子になる前からの友人、よこたとくおさんは、そんな赤塚さんを「本当はシャイで生真面目な人」と語ってくれています。久しぶりに河口仁さんの短いページ数ではない、16ページの作品を読めたこともうれしいことでした。
高井研一郎さんは、有名なイヤミの「シェー」ポーズ誕生のエピソードを描いてくれていますし、ベテランで『まんだらけZENBU』誌に『漫画仕事人参上!』を連載中の斉藤あきらさんは、赤塚さんとのさりげない秘話を明かしてくれています。
赤塚さんの作品を再録した3話も、ベストエピソードばかりです。『おそ松くん』の名作『チビ太の金庫破り』、少年画報社の『少年キング』掲載の『風のカラッペ』、そして赤塚さんがトキワ荘時代を自ら振り返った『トキワ荘物語』など、改めて読んでも楽しく素敵な作品でした。
巻頭カラーでは現フジオプロの方々による『天才バカボン』の描き下ろし新作もありましたが、正直言えば赤塚さんが以前描かれた作品をもっと読みたいとも思いました。
実はこの本には、晩年の赤塚さんが描いたというイヤミのラフ画を、フジオプロ出身のMAKOTOさんが自身の作品中で紹介してくれています。
このイヤミが今にも動き出しそうで生き生きとしており、さすがは赤塚さん、と改めて惚れ惚れしました。
現在、このA5判の『コミック 天才バカボンの時代なのだ!』は、コンビニなどで発売中です。『天才バカボン』や『おそ松くん』など赤塚作品が好きだった方には、オススメしたい一冊です。

『コミック 天才バカボンの時代なのだ!』
(定価:本体550円+税)赤い表紙が目印です。
できましたら、次回は古谷三敏さんや北見けんいちさんの
作品もお願いしたいところです。

「チビ太の金庫破り」のアニメ版「金庫破りはやめた!」が
収録された初代テレビアニメ版『おそ松君』DVD 第21巻。
赤塚さんもこのエピソードがお気に入りで、読者イベントには
いつもこのフィルムを持って行き上映されたそうです。
再録した赤塚さんの3作品を除き、すべて描き下ろしの新作マンガです。しかも執筆陣は、古くからの友人である『総務部総務課 山口六平太』の高井研一郎さん。そして、てらしまけいじさん、しいやみつのりさん、ありま猛さんなど、フジオプロ出身のマンガ家さんが勢ぞろいなのです。
かつて『週刊少年マガジン』で 『愛しのボッチャー』を連載し、現在もプロレス誌『ゴング』で『プロレスの光』を執筆中の河口仁さんも、赤塚さんとご縁の深い方々を取材した描き下ろし新作を発表しています。
いつもリング上の闘いから、レスラーの人間性や意外な魅力など、本人達も気づかない視点から描き出している河口さんです。
今回、登場した、三味線芸談の柳家紫文さん、新宿ジャズスポット、オーナーのバードマン幸田さん、そして古くからのマンガ仲間だったよこたとくおさん、それぞれの方の中に生きている赤塚さんとのエピソードを素敵に描いてくれました。
10代の若き紫文さんとも飾らず友だち付き合いをし、自分も負債を抱え大変だったのに火事で消失した幸田さんのお店「J」の再建に尽力してくれた赤塚不二夫さん。売れっ子になる前からの友人、よこたとくおさんは、そんな赤塚さんを「本当はシャイで生真面目な人」と語ってくれています。久しぶりに河口仁さんの短いページ数ではない、16ページの作品を読めたこともうれしいことでした。
高井研一郎さんは、有名なイヤミの「シェー」ポーズ誕生のエピソードを描いてくれていますし、ベテランで『まんだらけZENBU』誌に『漫画仕事人参上!』を連載中の斉藤あきらさんは、赤塚さんとのさりげない秘話を明かしてくれています。
赤塚さんの作品を再録した3話も、ベストエピソードばかりです。『おそ松くん』の名作『チビ太の金庫破り』、少年画報社の『少年キング』掲載の『風のカラッペ』、そして赤塚さんがトキワ荘時代を自ら振り返った『トキワ荘物語』など、改めて読んでも楽しく素敵な作品でした。
巻頭カラーでは現フジオプロの方々による『天才バカボン』の描き下ろし新作もありましたが、正直言えば赤塚さんが以前描かれた作品をもっと読みたいとも思いました。
実はこの本には、晩年の赤塚さんが描いたというイヤミのラフ画を、フジオプロ出身のMAKOTOさんが自身の作品中で紹介してくれています。
このイヤミが今にも動き出しそうで生き生きとしており、さすがは赤塚さん、と改めて惚れ惚れしました。
現在、このA5判の『コミック 天才バカボンの時代なのだ!』は、コンビニなどで発売中です。『天才バカボン』や『おそ松くん』など赤塚作品が好きだった方には、オススメしたい一冊です。

『コミック 天才バカボンの時代なのだ!』
(定価:本体550円+税)赤い表紙が目印です。
できましたら、次回は古谷三敏さんや北見けんいちさんの
作品もお願いしたいところです。

「チビ太の金庫破り」のアニメ版「金庫破りはやめた!」が
収録された初代テレビアニメ版『おそ松君』DVD 第21巻。
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