書店配布用ノベルティグッズ⑦

■ノベルティ下敷き　その２

　ノベルティ下敷きでは、質、量とも他社を圧倒していたのが秋田書店でした。
　翌１９７８年（昭和５３年）も新しいデザインを両面に印刷した何種類もの下敷きを配布します。

　絶好調の『週刊少年チャンピオン』の連載作だった、『ブラックジャック』（手塚治虫／著）、『ドカベン』（水島新司／著）、『がきデカ』（山上たつひこ／著）、『マカロニほうれん荘』（鴨川つばめ／著）や、『プレイコミック』の連載作『宇宙海賊キャプテンハーロック』（松本零士／著）などの人気作は下敷きも大人気でした。
　友人たちと競いダブったらお互いで交換したりして、全種類のコンプリートを目指したのも懐かしい思い出です。

　以前、鴨川つばめさんにお会いした時、『マカロニほうれん荘』のグッズはほとんど出ていなかったので、秋田書店が配布した下敷きがとてもうれしかったことをお伝えしました。

　その際、「あの頃はいろいろな商品化やアニメ化などの話もたくさん来ていたけど、作品を商売にするのがイヤだったし、中高生のファンの人からお金を取るようなこともしたくなかったから、すべて断っていました。コミックスのグッズは、無料だしファンも喜んでくれるだろうと思ったから、作ったんです」と、お答えいただきました。

　今も当時の下敷きを大事に持っていることをお伝えしたら、鴨川さんにも喜んでいただけました。（つづく）


秋田書店『マカロニほうれん荘』（鴨川つばめ／著）の下敷き。左から１９７７年と１９７８年分。
鴨川さんが描いた『マカロニほうれん荘』の扉絵は、いつも素敵でした。
カラーで描かれたイラスト下敷きは、ファンにとってうれしいアイテムでした。