藤脇邦夫さんの新刊『出版アナザーサイド』 その1
- 2016/01/16
- 08:01
出版社の敏腕営業マンであり、『出版幻想論』や『出版現実論』(共に太田出版刊)などの著書を持つ藤脇邦夫さんが、ご自身が定年を迎えることを機に、自分史を一冊にまとめられました。
『出版アナザーサイド ある始まりの終わり 1982―2015』(本の雑誌社)と題し、ご自身が在籍されておられた白夜書房での入社から退職されるまでの歩みを書き下ろした、とても興味深い内容です。
白夜書房といえば、『漫画ブリッコ』や、今や当たり前となっているA5判サイズのアダルトコミック単行本を最初期に出版した会社です。
それを考えたのが藤脇さんで、発想の元になったのが青林堂の「現代漫画家自選シリーズ」であったとは、本書で初めて知りました。
また、1984年に開店したまんが専門書店「まんがの森」を企画したのも、藤脇さんだったそうです。
白夜書房の復刻版『ザ・ビートルズレポート』(竹中労/編著)や『日本ロック大系(上下)』(月刊オンステージ/編)、『コンプリート・ジェリー・アンダーソン』(アダム・ピラーニ著 ダーツ/編・訳)など、自分がこれまで親しんできた本も藤脇さんが深く関わってきたものだったと知り、改めて藤脇さんのすごさが分かりました。
一般的に出版社では編集と営業セクションは分かれており、その両方の仕事を長年手掛けるということは担当業務上も殆ど無理に近いことです。
しかし、それを33年間続けてこられ、そのうえ多忙な業務の合間に自ら本も執筆されてこられたというエネルギッシュな活動ぶりには脱帽です。(つづく)

『出版アナザーサイド ある始まりの終わり 1982-2015』(本の雑誌社刊)
と、藤脇さんが復刊を考えた白夜叢書版『ザ・ビートルズレポート』。
『ザ・ビートルズレポート』は後に完全復刻版も出ましたが、
この白夜叢書版は発刊当時、かなり影響を受けました。
『出版アナザーサイド ある始まりの終わり 1982―2015』(本の雑誌社)と題し、ご自身が在籍されておられた白夜書房での入社から退職されるまでの歩みを書き下ろした、とても興味深い内容です。
白夜書房といえば、『漫画ブリッコ』や、今や当たり前となっているA5判サイズのアダルトコミック単行本を最初期に出版した会社です。
それを考えたのが藤脇さんで、発想の元になったのが青林堂の「現代漫画家自選シリーズ」であったとは、本書で初めて知りました。
また、1984年に開店したまんが専門書店「まんがの森」を企画したのも、藤脇さんだったそうです。
白夜書房の復刻版『ザ・ビートルズレポート』(竹中労/編著)や『日本ロック大系(上下)』(月刊オンステージ/編)、『コンプリート・ジェリー・アンダーソン』(アダム・ピラーニ著 ダーツ/編・訳)など、自分がこれまで親しんできた本も藤脇さんが深く関わってきたものだったと知り、改めて藤脇さんのすごさが分かりました。
一般的に出版社では編集と営業セクションは分かれており、その両方の仕事を長年手掛けるということは担当業務上も殆ど無理に近いことです。
しかし、それを33年間続けてこられ、そのうえ多忙な業務の合間に自ら本も執筆されてこられたというエネルギッシュな活動ぶりには脱帽です。(つづく)

『出版アナザーサイド ある始まりの終わり 1982-2015』(本の雑誌社刊)
と、藤脇さんが復刊を考えた白夜叢書版『ザ・ビートルズレポート』。
『ザ・ビートルズレポート』は後に完全復刻版も出ましたが、
この白夜叢書版は発刊当時、かなり影響を受けました。
- 関連記事
-
- 『娘になった妻、のぶ代へ』砂川啓介/ 著
- 藤脇邦夫さんの新刊『出版アナザーサイド』 その2
- 藤脇邦夫さんの新刊『出版アナザーサイド』 その1
- 『赤塚不二夫先生との下落合呑んべえ日記』
- 『月刊MOE』12月号 『ムーミン』大特集