人気マンガ家の家族を襲った壮絶な日々『ど根性ガエルの娘』
- 2016/02/21
- 09:59
1970年代、『少年ジャンプ』に連載されていた、吉沢やすみさんの『ど根性ガエル』が好きでした。そこには既存のマンガにはなかった、溌剌とした若さとエネルギーが満ち溢れていました。
主人公ひろしたちの10代にありがちだったおバカな日々、賢く可愛いガールフレンドの京子ちゃん、愛嬌のある五郎、みんなまるで友だちのような感覚でした。
おこづかいもあまりない少年時代でしたので新刊も買えませんでしたが、古本などで揃えたジャンプコミックスは大切にしていました。
その後いつしか時も経ち、吉沢さんの作品に接する機会がなくなっていました。それでもソルマックのCMや、昨年は実写ドラマ化もされるなど、『ど根性ガエル』はその輝きを失いませんでした。
そんな中、吉沢さんのお嬢様でいらっしゃる大月悠祐子さんが、『ど根性ガエルの娘』というマンガを発表されました。
これはWEB『週刊アスキー』に、昨年7月から連載中の作品をまとめた第1巻です。
一読して、どれだけ週刊連載を持つマンガ家の生活が過酷なものか、そして家族までもその渦に巻き込まれてしまうのか、ジワジワと迫ってきました。
大月さんは、優しいタッチで淡々と描いていらっしゃいますが、これが家族の現実だったのです。
以前、鴨川つばめさんに週刊連載時の苦悩、作品を生み出されるまでの身を削る大変なご苦労を伺ったことがありますが、吉沢さんも同様だったのでしょう。しかも吉沢さんは苦悩のあまり一度は死を考え、すべてを投げ出し失踪されたそうです。その後もギャンブルにのめり込み荒れていく吉沢さん。心に修羅を抱えた吉沢さんを前に、奥様や当時幼かった大月さんや弟さんたちは、どれだけ大変な思いをされたことでしょう。
愛すべき『ど根性ガエル』という作品の陰には、そんな吉沢さんとご家族の過酷な日々があったのです。大月さんがここまで昇華されるまでには、ものすごい葛藤があったはずです。こうして作品として描いてくれる大月さんに感謝です。
そしてどん底から家族の再生まできっと描かれるであろう明るいゴールを信じて、『ど根性ガエル』のファンとしても必ず読ませていただこうと思っています。

『ど根性ガエルの娘①』大月悠祐子/著(KADOKAWA刊)

『新ど根性ガエル』バンク背景 梅さんが今にも出前に飛び出して来そうです
主人公ひろしたちの10代にありがちだったおバカな日々、賢く可愛いガールフレンドの京子ちゃん、愛嬌のある五郎、みんなまるで友だちのような感覚でした。
おこづかいもあまりない少年時代でしたので新刊も買えませんでしたが、古本などで揃えたジャンプコミックスは大切にしていました。
その後いつしか時も経ち、吉沢さんの作品に接する機会がなくなっていました。それでもソルマックのCMや、昨年は実写ドラマ化もされるなど、『ど根性ガエル』はその輝きを失いませんでした。
そんな中、吉沢さんのお嬢様でいらっしゃる大月悠祐子さんが、『ど根性ガエルの娘』というマンガを発表されました。
これはWEB『週刊アスキー』に、昨年7月から連載中の作品をまとめた第1巻です。
一読して、どれだけ週刊連載を持つマンガ家の生活が過酷なものか、そして家族までもその渦に巻き込まれてしまうのか、ジワジワと迫ってきました。
大月さんは、優しいタッチで淡々と描いていらっしゃいますが、これが家族の現実だったのです。
以前、鴨川つばめさんに週刊連載時の苦悩、作品を生み出されるまでの身を削る大変なご苦労を伺ったことがありますが、吉沢さんも同様だったのでしょう。しかも吉沢さんは苦悩のあまり一度は死を考え、すべてを投げ出し失踪されたそうです。その後もギャンブルにのめり込み荒れていく吉沢さん。心に修羅を抱えた吉沢さんを前に、奥様や当時幼かった大月さんや弟さんたちは、どれだけ大変な思いをされたことでしょう。
愛すべき『ど根性ガエル』という作品の陰には、そんな吉沢さんとご家族の過酷な日々があったのです。大月さんがここまで昇華されるまでには、ものすごい葛藤があったはずです。こうして作品として描いてくれる大月さんに感謝です。
そしてどん底から家族の再生まできっと描かれるであろう明るいゴールを信じて、『ど根性ガエル』のファンとしても必ず読ませていただこうと思っています。

『ど根性ガエルの娘①』大月悠祐子/著(KADOKAWA刊)

『新ど根性ガエル』バンク背景 梅さんが今にも出前に飛び出して来そうです
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