アニメ文庫本の興亡史 ③
- 2016/03/20
- 08:53
■ ソノラマ文庫(朝日ソノラマ) その2
「ソノラマ文庫」第一号となった『宇宙戦艦ヤマト』の小説版。これは初回放映されていた、1974年(昭和49年)12月と1975年(昭和50年)2月に全2巻で刊行された単行本を文庫として一冊にまとめたものでした。
創刊ラインナップの最初にこのタイトルを入れたことでも、ターゲットとして想定していたが当時のティーン読者層だったことが分かります。
しかも以降アニメブームを起こすことになる、映画『宇宙戦艦ヤマト』が劇場公開される1977年の2年前です。
朝日ソノラマは、その後の一大ブームを見越していたのでしょうか。同時間帯に強力な『アルプスの少女ハイジ』があり視聴率的には惨敗に終った『宇宙戦艦ヤマト』の初回放映でしたが、作品を評価できる確かな目を持った編集者が同社に存在したことは確かなようです。
朝日ソノラマの「ソノラマ文庫」はアニメ関連としては、1976年(昭和51年)9月に『小説 佐武と市捕物控』(原作/石森章太郎 小説/辻真先)を出版します。こちらはテレビアニメ化はされていますが、原作マンガも存在しますし厳密にはアニメ作品のノベライズとは言えないかもしれません。
以前、同社が単行本で出していた『小説どろろ』(原作/手塚治虫 小説/辻真先)も、ソノラマ文庫に収録しています。こちらはさし絵がアニメ版『どろろ』で作画監督を務めていた虫プロ出身のまんが家・北野英明さんによるものでした。
その後ソノラマ文庫では劇場版公開時に単行本で出ていた、テレビシリーズのエピソードに忠実な『宇宙戦艦ヤマト』の全3巻のノベライズも1978年(昭和53年)12月に刊行しました。
テレビでは『宇宙戦艦ヤマト2』が放映中で、その夏に『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』が公開されたばかりです。まだブームが盛り上がっていた頃に、「第1巻 発進編」、「第2巻 死闘編」、「第3巻 回天編」という全3巻で同時に発売されました。(つづく)

ソノラマ文庫『宇宙戦艦ヤマト』全3巻
巻頭のカラーページが多かったのもうれしいことでした。
「ソノラマ文庫」第一号となった『宇宙戦艦ヤマト』の小説版。これは初回放映されていた、1974年(昭和49年)12月と1975年(昭和50年)2月に全2巻で刊行された単行本を文庫として一冊にまとめたものでした。
創刊ラインナップの最初にこのタイトルを入れたことでも、ターゲットとして想定していたが当時のティーン読者層だったことが分かります。
しかも以降アニメブームを起こすことになる、映画『宇宙戦艦ヤマト』が劇場公開される1977年の2年前です。
朝日ソノラマは、その後の一大ブームを見越していたのでしょうか。同時間帯に強力な『アルプスの少女ハイジ』があり視聴率的には惨敗に終った『宇宙戦艦ヤマト』の初回放映でしたが、作品を評価できる確かな目を持った編集者が同社に存在したことは確かなようです。
朝日ソノラマの「ソノラマ文庫」はアニメ関連としては、1976年(昭和51年)9月に『小説 佐武と市捕物控』(原作/石森章太郎 小説/辻真先)を出版します。こちらはテレビアニメ化はされていますが、原作マンガも存在しますし厳密にはアニメ作品のノベライズとは言えないかもしれません。
以前、同社が単行本で出していた『小説どろろ』(原作/手塚治虫 小説/辻真先)も、ソノラマ文庫に収録しています。こちらはさし絵がアニメ版『どろろ』で作画監督を務めていた虫プロ出身のまんが家・北野英明さんによるものでした。
その後ソノラマ文庫では劇場版公開時に単行本で出ていた、テレビシリーズのエピソードに忠実な『宇宙戦艦ヤマト』の全3巻のノベライズも1978年(昭和53年)12月に刊行しました。
テレビでは『宇宙戦艦ヤマト2』が放映中で、その夏に『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』が公開されたばかりです。まだブームが盛り上がっていた頃に、「第1巻 発進編」、「第2巻 死闘編」、「第3巻 回天編」という全3巻で同時に発売されました。(つづく)

ソノラマ文庫『宇宙戦艦ヤマト』全3巻
巻頭のカラーページが多かったのもうれしいことでした。
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