アニメ文庫本の興亡史 ⑥
- 2016/04/10
- 07:41
■ サラ文庫(二見書房) その2
サラ文庫の『まんが日本昔ばなし 第1巻』は、1976年(昭和51年)4月頃、書店に並びました。定価も800円と、ほかの文庫に比べても倍以上と当時としても高価です。私も限られたおこずかいでは、なかなか買うことができませんでした。
また、子ども向けの絵本はB5やA4変型の大きなサイズが大半でしたから、文庫サイズの箱入り分冊という形態は珍しかったと思います。
書店も児童書コーナーや絵本コーナーに置くなど、並べる場所に苦労していたかもしれません。この頃行きつけだったどの書店でも、文庫コーナーにはこのシリーズは置いてなく、このような新刊が出版されていることも最初は分かりませんでした。
1977年(昭和52年)4月には、秋田書店から「映画テレビマガジン」の子ども向けムックとして『まんが日本昔ばなし』シリーズが出されました。こちらもベビー雑誌や幼児雑誌の棚に置かれて、最初は気づかなかったことを覚えています。
『まんが日本昔ばなし』は、幼児向けだったのでしょう。アニメファン向けの資料集などは、発売されませんでした。ですから絵本であっても、画像を多用した書籍の刊行はうれしいものでした。
「サラ文庫」では各話の個性豊かな絵柄がそのまま使われていましたが、残念だったこともあります。
それは、各エピソード毎に担当が替わっていた、作画や演出など主要スタッフの名が本には記載されなかったのです。エピソードにあわせたキャラクターや美術、そして演出が大きく作品に寄与していることは、当時中学生だった自分でも分かっていました。
後に当時制作に携わっていた方から、本が出るのも知らされておらず、当然ギャラも出ることはなかったとお聞きしました。
作品を作り上げた演出や、作画、背景などのスタッフでしたら、名前を記載して、できれば印税を少しでも分配してくれたらよかったのに、とも思いました。(つづく)

サラ文庫 『まんが日本昔ばなし』第27巻から30巻まで
分冊は通し番号150巻「山になった鯨」が最終巻でした。
サラ文庫の『まんが日本昔ばなし 第1巻』は、1976年(昭和51年)4月頃、書店に並びました。定価も800円と、ほかの文庫に比べても倍以上と当時としても高価です。私も限られたおこずかいでは、なかなか買うことができませんでした。
また、子ども向けの絵本はB5やA4変型の大きなサイズが大半でしたから、文庫サイズの箱入り分冊という形態は珍しかったと思います。
書店も児童書コーナーや絵本コーナーに置くなど、並べる場所に苦労していたかもしれません。この頃行きつけだったどの書店でも、文庫コーナーにはこのシリーズは置いてなく、このような新刊が出版されていることも最初は分かりませんでした。
1977年(昭和52年)4月には、秋田書店から「映画テレビマガジン」の子ども向けムックとして『まんが日本昔ばなし』シリーズが出されました。こちらもベビー雑誌や幼児雑誌の棚に置かれて、最初は気づかなかったことを覚えています。
『まんが日本昔ばなし』は、幼児向けだったのでしょう。アニメファン向けの資料集などは、発売されませんでした。ですから絵本であっても、画像を多用した書籍の刊行はうれしいものでした。
「サラ文庫」では各話の個性豊かな絵柄がそのまま使われていましたが、残念だったこともあります。
それは、各エピソード毎に担当が替わっていた、作画や演出など主要スタッフの名が本には記載されなかったのです。エピソードにあわせたキャラクターや美術、そして演出が大きく作品に寄与していることは、当時中学生だった自分でも分かっていました。
後に当時制作に携わっていた方から、本が出るのも知らされておらず、当然ギャラも出ることはなかったとお聞きしました。
作品を作り上げた演出や、作画、背景などのスタッフでしたら、名前を記載して、できれば印税を少しでも分配してくれたらよかったのに、とも思いました。(つづく)

サラ文庫 『まんが日本昔ばなし』第27巻から30巻まで
分冊は通し番号150巻「山になった鯨」が最終巻でした。
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