アニメ文庫本の興亡史 ⑨
- 2016/04/30
- 07:02
■ 秋元文庫(秋元書房) その1
ソノラマ文庫『宇宙戦艦ヤマト』の次に出版された、アニメの文庫版ノベライズはアニメファンからすれば意外なタイトルでした。
それは、秋元書房の秋元文庫から出版された『テレビまんが物語 一休さん(1)』(テレビまんが制作スタッフ/編)です。こちらは1977年(昭和52年)2月頃、書店に並びました。
秋元文庫は、その後アニメファンにはおなじみとなった『テレビアニメ全集』(杉山卓/著)全3巻を刊行しますが、元々は少女向けジュニア小説をメインにスタートした文庫シリーズです。
当時は中高生向けのSFや青春小説などを、多数出していたのです。このシリーズから、なぜテレビアニメ『一休さん』のノベライズが刊行されたのかは、不思議なことでした。
ただそれまでも、ドラマ化された人気マンガ『サインはV』(神保史郎/著 望月あきら/挿絵)のノベライズ版や、NHKの「少年ドラマシリーズ」でドラマになった小説も刊行されていました。映像との関係を重要視していた関係者が、同社に存在していたということでしょう。ティーン向けの海外映画のノベライズなども、出版していたようです。
私はこの秋元文庫のシリーズで眉村卓さんのSF小説を読んでいましたので、秋元文庫の黄色い背表紙はなじみ深いものでした。それでも書店の新刊棚に『一休さん』が並んだ時、最初はやはり驚きました。
うれしくは思ったのですが、当時はまだ「テレビまんが」は子ども向けのもので、しかもファミリー向けの『一休さん』がまさかこのラインナップの中で出されるとは意外に感じたのです。
ただ書店で見つけてページを開くと、内容はアニメ版に忠実でしたのですぐに買おうと思いました。(つづく)

秋元文庫『テレビまんが物語 一休さん(1)』
スタッフによる描きおろしの表紙イラストが魅力的でした
ソノラマ文庫『宇宙戦艦ヤマト』の次に出版された、アニメの文庫版ノベライズはアニメファンからすれば意外なタイトルでした。
それは、秋元書房の秋元文庫から出版された『テレビまんが物語 一休さん(1)』(テレビまんが制作スタッフ/編)です。こちらは1977年(昭和52年)2月頃、書店に並びました。
秋元文庫は、その後アニメファンにはおなじみとなった『テレビアニメ全集』(杉山卓/著)全3巻を刊行しますが、元々は少女向けジュニア小説をメインにスタートした文庫シリーズです。
当時は中高生向けのSFや青春小説などを、多数出していたのです。このシリーズから、なぜテレビアニメ『一休さん』のノベライズが刊行されたのかは、不思議なことでした。
ただそれまでも、ドラマ化された人気マンガ『サインはV』(神保史郎/著 望月あきら/挿絵)のノベライズ版や、NHKの「少年ドラマシリーズ」でドラマになった小説も刊行されていました。映像との関係を重要視していた関係者が、同社に存在していたということでしょう。ティーン向けの海外映画のノベライズなども、出版していたようです。
私はこの秋元文庫のシリーズで眉村卓さんのSF小説を読んでいましたので、秋元文庫の黄色い背表紙はなじみ深いものでした。それでも書店の新刊棚に『一休さん』が並んだ時、最初はやはり驚きました。
うれしくは思ったのですが、当時はまだ「テレビまんが」は子ども向けのもので、しかもファミリー向けの『一休さん』がまさかこのラインナップの中で出されるとは意外に感じたのです。
ただ書店で見つけてページを開くと、内容はアニメ版に忠実でしたのですぐに買おうと思いました。(つづく)

秋元文庫『テレビまんが物語 一休さん(1)』
スタッフによる描きおろしの表紙イラストが魅力的でした
- 関連記事
-
- アニメ文庫本の興亡史 ⑪
- アニメ文庫本の興亡史 ⑩
- アニメ文庫本の興亡史 ⑨
- アニメ文庫本の興亡史 ⑧
- アニメ文庫本の興亡史 ⑦
- テーマ:懐かしいアニメ作品
- ジャンル:アニメ・コミック
- カテゴリ:アニメ文庫本の興亡史
- CM:0
- TB:0