大平透さんに感謝
- 2016/05/01
- 07:58
名声優のお一人、大平透さんが、4月12日に86歳で亡くなられました。
大平さんは、1955年(昭和30年)、フライシャーの『まんが・スーパーマン』で、日本のテレビ初の吹き替えをされた方です。当時はまだ生放送の時代で、一人で5役を演じられたそうです。
そして、翌年放映された実写版『スーパーマン』でも、主演のジョージ・リーヴスの吹き替えを担当され人気となりました。
その後、海外ドラマや洋画、海外アニメにも引っ張りだことなり、大平さんの声はお茶の間ではおなじみとなりました。特撮の『マグマ大使』(原作/手塚治虫)では、ゴア役を自ら着ぐるみに入って熱演されたエピソードも有名です。
国産アニメでは、『おらぁグズラだど』が初主演となりました。以降も記憶に残る数多くのアニメ作品に出演されていらっしゃいます。中でも『笑ゥせぇるすまん』の喪黒福造や、海外アニメ『ザ・シンプソンズ』のホーマー・シンプソンなど、個性的なキャラクターは大平さんが演じられたことでイメージもさらに広がって、もはや大平さん以外には考えられないほどでした。
私は、日曜夕方6時からフジテレビ系で放映されていた『ハクション大魔王』から、『科学忍者隊ガッチャマン』、『ポールのミラクル大作戦』、『ダッシュ勝平』、『とんでも戦士ムテキング』などのタツノコプロ作品が特に印象に残っています。
頼りなさそうだけど情に厚くカンちゃん思いの大魔王や、常にクールで理知的な南部博士。不思議な世界に君臨する恐怖の大王・ベルトサタン、クロダコブラザースの長男で妹タコミだけには甘いタコキチ。あかねちゃんを愛する珍犬・誠一郎、そしてリュウたちマグナポリスの頼れるボス・権藤警部などなど、大平さんは、あの頃の日曜夕方定番だった「タツノコ・アワー」には欠かせない声でした。
この時間帯で新番組が始まる度に、今度は大平さんはどんなキャラを演じられるのだろうということも、毎回楽しみのひとつでした。ギャグからシリアス、動物や人間、そして正義から悪役、ありとあらゆる役を縦横無尽に演じられ、しかもいずれのキャラクターも見事にハマっていました。
私も大平さんとは、パーティーでお会いしたことがあります。とても大きな体で、優しそうな笑顔が印象的でした。こちらも緊張しながら、いずれゆっくりお話をお聞かせくださいとお願いしますと、「いつでも連絡してくださいよ」と、微笑んでくださったことが忘れられません。
残念ながら、そのお約束がかなえられることはなくなりました。もっと急いで取材をお願いできていれば、と自責の思いにもかられます。
大平さんの演じられたキャラクターたちは、その素晴らしい演技とともに私たちの心の中に残っていくでしょう。
これまで数々の素敵な作品に参加され、名キャラクターを演じてこられた大平透さんに心より感謝いたします。

大平さんが演じられた『おらぁグズラだど』グズラ、『ポールのミラクル大作戦』ベルトサタン、
『科学忍者隊ガッチャマン』南部博士、、『未来警察ウラシマン』権藤警部
南部博士の作監修正は鉛筆ではなくペンで描かれています

『とんでも戦士ムテキング』最終回、クロダコブラザーズお別れのカットです。
タコキチさん、ありがとうございました!
大平さんは、1955年(昭和30年)、フライシャーの『まんが・スーパーマン』で、日本のテレビ初の吹き替えをされた方です。当時はまだ生放送の時代で、一人で5役を演じられたそうです。
そして、翌年放映された実写版『スーパーマン』でも、主演のジョージ・リーヴスの吹き替えを担当され人気となりました。
その後、海外ドラマや洋画、海外アニメにも引っ張りだことなり、大平さんの声はお茶の間ではおなじみとなりました。特撮の『マグマ大使』(原作/手塚治虫)では、ゴア役を自ら着ぐるみに入って熱演されたエピソードも有名です。
国産アニメでは、『おらぁグズラだど』が初主演となりました。以降も記憶に残る数多くのアニメ作品に出演されていらっしゃいます。中でも『笑ゥせぇるすまん』の喪黒福造や、海外アニメ『ザ・シンプソンズ』のホーマー・シンプソンなど、個性的なキャラクターは大平さんが演じられたことでイメージもさらに広がって、もはや大平さん以外には考えられないほどでした。
私は、日曜夕方6時からフジテレビ系で放映されていた『ハクション大魔王』から、『科学忍者隊ガッチャマン』、『ポールのミラクル大作戦』、『ダッシュ勝平』、『とんでも戦士ムテキング』などのタツノコプロ作品が特に印象に残っています。
頼りなさそうだけど情に厚くカンちゃん思いの大魔王や、常にクールで理知的な南部博士。不思議な世界に君臨する恐怖の大王・ベルトサタン、クロダコブラザースの長男で妹タコミだけには甘いタコキチ。あかねちゃんを愛する珍犬・誠一郎、そしてリュウたちマグナポリスの頼れるボス・権藤警部などなど、大平さんは、あの頃の日曜夕方定番だった「タツノコ・アワー」には欠かせない声でした。
この時間帯で新番組が始まる度に、今度は大平さんはどんなキャラを演じられるのだろうということも、毎回楽しみのひとつでした。ギャグからシリアス、動物や人間、そして正義から悪役、ありとあらゆる役を縦横無尽に演じられ、しかもいずれのキャラクターも見事にハマっていました。
私も大平さんとは、パーティーでお会いしたことがあります。とても大きな体で、優しそうな笑顔が印象的でした。こちらも緊張しながら、いずれゆっくりお話をお聞かせくださいとお願いしますと、「いつでも連絡してくださいよ」と、微笑んでくださったことが忘れられません。
残念ながら、そのお約束がかなえられることはなくなりました。もっと急いで取材をお願いできていれば、と自責の思いにもかられます。
大平さんの演じられたキャラクターたちは、その素晴らしい演技とともに私たちの心の中に残っていくでしょう。
これまで数々の素敵な作品に参加され、名キャラクターを演じてこられた大平透さんに心より感謝いたします。

大平さんが演じられた『おらぁグズラだど』グズラ、『ポールのミラクル大作戦』ベルトサタン、
『科学忍者隊ガッチャマン』南部博士、、『未来警察ウラシマン』権藤警部
南部博士の作監修正は鉛筆ではなくペンで描かれています

『とんでも戦士ムテキング』最終回、クロダコブラザーズお別れのカットです。
タコキチさん、ありがとうございました!