アニメ文庫本の興亡史 ⑰
- 2016/06/18
- 07:38
■ ポケットメイツ(文化出版局)
『装苑』や『ミセス』など女性誌系の雑誌を出版していた文化出版局も、1980年(昭和55年)12月に、「ポケットメイツ」という若者向け文庫シリーズを創刊します。
集英社文庫コバルト・シリーズの『宇宙戦艦ヤマト』などでおなじみの若桜木虔さんが、『ムーの白鯨』や『サイボーグ009 超銀河伝説』、『燃えろアーサー』などのアニメ作品のノベライズを4冊同時刊行しました。
コバルト・シリーズでの『さらば宇宙戦艦ヤマト』と『宇宙戦艦ヤマト』を、二ヶ月連続で出版された実績を持つ若桜木さんでしたが、書店の棚で4冊のノベライズの著者に同じ名前が並んたのは驚きでした。
しかも若桜木さんはノベライズの他にも、オリジナルのSF小説や、ドラマ『1年B組新八先生』のノベライズも同時期に手掛けておられたのです。
それから日を空けず、同じ12月に続けて刊行されたのが『キャプテン』のノベライズでした。この作品は、原作もアニメ版も好きでしたので、ノベライズの刊行も嬉しいことでした。ただ、ちょっと不思議だったのが、この『キャプテン』の表紙には、原作者であるちばあきおさんの肩書きが、「原案」となっていたことです。
これは『サイボーグ009 超銀河伝説』でも同じで、石森章太郎さんは原案という扱いでした。原作者を単なる原案とされたことには、マンガ原作の存在を矮小化されたような気がして違和感があったことを覚えています。
この「ポケットメイツ」、濃いエメラルドグリーンの背表紙は目立ちましたが、タイトルの文字が細い書体でしたので書店の棚に並ぶとちょっと地味な印象でした。
その後、『1000年女王』(原作/松本零士)や劇場版の『宇宙戦士バルディオス』などのノベライズも刊行しています。(つづく)

文化出版局ポケットメイツ『サイボーグ009 超銀河伝説』
『ムーの白鯨』『燃えろアーサー』『キャプテン』
『装苑』や『ミセス』など女性誌系の雑誌を出版していた文化出版局も、1980年(昭和55年)12月に、「ポケットメイツ」という若者向け文庫シリーズを創刊します。
集英社文庫コバルト・シリーズの『宇宙戦艦ヤマト』などでおなじみの若桜木虔さんが、『ムーの白鯨』や『サイボーグ009 超銀河伝説』、『燃えろアーサー』などのアニメ作品のノベライズを4冊同時刊行しました。
コバルト・シリーズでの『さらば宇宙戦艦ヤマト』と『宇宙戦艦ヤマト』を、二ヶ月連続で出版された実績を持つ若桜木さんでしたが、書店の棚で4冊のノベライズの著者に同じ名前が並んたのは驚きでした。
しかも若桜木さんはノベライズの他にも、オリジナルのSF小説や、ドラマ『1年B組新八先生』のノベライズも同時期に手掛けておられたのです。
それから日を空けず、同じ12月に続けて刊行されたのが『キャプテン』のノベライズでした。この作品は、原作もアニメ版も好きでしたので、ノベライズの刊行も嬉しいことでした。ただ、ちょっと不思議だったのが、この『キャプテン』の表紙には、原作者であるちばあきおさんの肩書きが、「原案」となっていたことです。
これは『サイボーグ009 超銀河伝説』でも同じで、石森章太郎さんは原案という扱いでした。原作者を単なる原案とされたことには、マンガ原作の存在を矮小化されたような気がして違和感があったことを覚えています。
この「ポケットメイツ」、濃いエメラルドグリーンの背表紙は目立ちましたが、タイトルの文字が細い書体でしたので書店の棚に並ぶとちょっと地味な印象でした。
その後、『1000年女王』(原作/松本零士)や劇場版の『宇宙戦士バルディオス』などのノベライズも刊行しています。(つづく)

文化出版局ポケットメイツ『サイボーグ009 超銀河伝説』
『ムーの白鯨』『燃えろアーサー』『キャプテン』
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