アニメーション資材株式会社に行ってきました
- 2016/08/14
- 07:29
数多くの作画用紙やタイムシートなど、アニメ資材を専門に扱っているアニメーション資材株式会社にお邪魔してきました。
TCJからキャリアをスタートされ、吉田竜夫さん亡き後のタツノコ作品を支えたタツノコアニメ研究所所長だった杉井興治さんの会社です。
埼玉にある営業所には、各社専用のロゴの入ったレイアウト用紙や、動画用紙、タイムシート、カット袋などが所狭しと並べられていました。
中でも驚いたのは、色のついた作画監督の修正用紙です。古いアニメファンでしたら、黄色の紙が一番なじみ深いと思いますが、今ではピンクや水色、若草色、薄いオレンジなど、なんと8色あるそうです。
原画作監修正、各話作監修正、総作監修正、演出チェック、監督チェックなどで5枚は考えられますが、一つのカットにそれ以上も必要な場合もあるのでしょうか。こうなると動画担当のアニメーターは、どの用紙の指示に従えばよいか混乱するのでは、と余計な心配もします。
また現在ロングシリーズの作品を続けている大手プロダクションの動画用紙は、テレビも劇場版もほぼB4判サイズ(360×236)を使用しているということも驚きでした。
家庭でもテレビ画面がどんどん大きくなり、4K8Kなどの時代も迫った今、テレビアニメも劇場版並みのクオリティを要求されているのです。
黎明期のTCJで使用されていたB5サイズの動画用紙を知っている者からすると、隔世の感がします。しかもサイズが大きくなれば、その分アニメーターは余計に描き込まなければいけません。ますます一枚を描く作業量も、増えていることになります。
また倉庫内で目に付いたのが、年季の入った機械でした。どうやら東映動画長編時代に、セルにタップの穴を空けるため使われていたものらしいのです。
閉鎖される老舗の動画プロダクションにあったものを、捨てるのも忍びないと引き取ったそうです。
工業製品ではなく、職人さんが注文制作したもので、現在は他では見ることができないものです。今でも右側のハンドルを回していくと、挟んだ紙にはしっかりとタップ穴が空きました。
アニメの黎明期からお仕事をしてこられた杉井さんだからこそ、このような機械も歴史的資料としてなんとか保存しておきたい、というお気持ちなのでしょう。
現在使われている資材、そしてかつて稼働していた機械など、時代を超えたアニメに様々な関するものを見せていただき、勉強になった一日でした。

アニメーション資材株式会社

整然と整理されている動画用紙などの資材を前にした杉井さん

半世紀前から活躍していた、年季の入ったタップ穴あけ機
TCJからキャリアをスタートされ、吉田竜夫さん亡き後のタツノコ作品を支えたタツノコアニメ研究所所長だった杉井興治さんの会社です。
埼玉にある営業所には、各社専用のロゴの入ったレイアウト用紙や、動画用紙、タイムシート、カット袋などが所狭しと並べられていました。
中でも驚いたのは、色のついた作画監督の修正用紙です。古いアニメファンでしたら、黄色の紙が一番なじみ深いと思いますが、今ではピンクや水色、若草色、薄いオレンジなど、なんと8色あるそうです。
原画作監修正、各話作監修正、総作監修正、演出チェック、監督チェックなどで5枚は考えられますが、一つのカットにそれ以上も必要な場合もあるのでしょうか。こうなると動画担当のアニメーターは、どの用紙の指示に従えばよいか混乱するのでは、と余計な心配もします。
また現在ロングシリーズの作品を続けている大手プロダクションの動画用紙は、テレビも劇場版もほぼB4判サイズ(360×236)を使用しているということも驚きでした。
家庭でもテレビ画面がどんどん大きくなり、4K8Kなどの時代も迫った今、テレビアニメも劇場版並みのクオリティを要求されているのです。
黎明期のTCJで使用されていたB5サイズの動画用紙を知っている者からすると、隔世の感がします。しかもサイズが大きくなれば、その分アニメーターは余計に描き込まなければいけません。ますます一枚を描く作業量も、増えていることになります。
また倉庫内で目に付いたのが、年季の入った機械でした。どうやら東映動画長編時代に、セルにタップの穴を空けるため使われていたものらしいのです。
閉鎖される老舗の動画プロダクションにあったものを、捨てるのも忍びないと引き取ったそうです。
工業製品ではなく、職人さんが注文制作したもので、現在は他では見ることができないものです。今でも右側のハンドルを回していくと、挟んだ紙にはしっかりとタップ穴が空きました。
アニメの黎明期からお仕事をしてこられた杉井さんだからこそ、このような機械も歴史的資料としてなんとか保存しておきたい、というお気持ちなのでしょう。
現在使われている資材、そしてかつて稼働していた機械など、時代を超えたアニメに様々な関するものを見せていただき、勉強になった一日でした。

アニメーション資材株式会社

整然と整理されている動画用紙などの資材を前にした杉井さん

半世紀前から活躍していた、年季の入ったタップ穴あけ機
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