劇画調アニメのルーツは(その1)
- 2014/04/12
- 15:41
中学に入る頃は、思春期というのでしょうか、アニメ好きは変わらなかったのですが、それまでの幼児向けの作品より、ちょっと劇画調のリアルなタッチの作品が好きになっていました。
元々『紅三四郎』から、いやそれ以前に『マッハGOGOGO』の頃から、吉田竜夫さん率いるタツノコプロ作品のリアルな作画が好みでした。そして『科学忍者隊ガッチャマン』で、完璧にハマりました。
リアルだけど、どこかチャーミングで色気まで感じるキャラクターたちの作画、ハデだけど落ち着いた色彩、迫力あるメカニックの爆発シーン、ブラスとキーボードを多用したファンキーなBGM、本当に小学校低学年の頃は毎週日曜の夕方がくるのがとても楽しみでした。『新造人間キャシャーン』、『破裏拳ポリマー』、『宇宙の騎士テッカマン』などの作品も、全部好きでした。
その絵のルーツである、吉田竜夫さんや九里一平さんのマンガ作品もやがて探し始めます。当時はもう新刊では売ってなかったので、古本屋でサンデーコミックスの『ハリス無段』(原作/梶原一騎)や、サンコミックスの『マッハGOGOGO』などを見つけ出しては、テレビと同じ絵だと喜んで読んでいました。
東映動画作品では、なんと言っても『タイガーマスク』。当時住んでいた地方では何度も再放送されていましたが、何回見てもハードな劇画タッチに魅了されました。
子どもの頃は凄惨な試合シーンと、ダークな色調に抵抗はありましたが、伊達直人など登場人物の作画が大好きでした。後半に行くにしたがって、どんどん作画が進化していくのも魅力的でしたし、毎回の作画の違いを意識し始めたルーツはこの作品からかもしれません。
その後『マジンガーZ』、『ゲッターロボ』、『大空魔竜ガイキング』など、ロボットアニメ全盛の時代が来るのですが、後にそれらの作品の作画監督が『タイガーマスク』と同じ方々がかなりいらっしゃると気づいた時は、本当に嬉しかったです。
小松原一男さん、野田卓雄さん、森利夫さん、小泉謙三さん、村田四郎さん、我妻宏さん、森下圭介さん、白土武さんなどの方々のお名前も、エンディングのテロップを見てだんだんと意識するようになってました。
また『巨人の星』や、『あしたのジョー』も好きでした。東京ムービーの作品では、その後も『空手バカ一代』なども見てました。
ただ、当時『巨人の星』など東京ムービー作品は、再放送の場合エンディングにスタッフ名が出ない場合も多かったので、何故話数によってすごく絵が濃い回と普通の回があるのだろうかと子ども心に思ってました。
大リーグボールを花形が渾身の力を振り絞って打ち抜くシーンが荒木伸吾さんの作画だったことを知ったのは、もっと後のアニメ雑誌に紹介されてからです。
その頃は、荒木さんといえば『魔女っ子メグちゃん』や『キューティーハニー』、『UFOロボ グレンダイザー』のマリアなど、とても美しく魅力的なヒロインを描かれる方だと思ってましたので、少々意外でした。
『あしたのジョー』は、絵から受ける印象が原作以上に濃く感じてました。ジョーが生気に溢れてギラギラしている感じで、過剰とも思えるほどのエネルギーを子どもながらにテレビの画面から受け止めていました。丹下段平も、力石徹も、マンモス西も、それぞれのキャラクターが自分の生き様を主張しているように思えたのです。
これも『超電磁マシーン ボルテスV』などを見て、同じ金山明博さんの作画だったと分かりました。後に出たロマンアルバム『あしたのジョー』でも金山さんが描いた表紙を見て、これぞアニメ版の矢吹丈だと思いました。(つづく)

元々『紅三四郎』から、いやそれ以前に『マッハGOGOGO』の頃から、吉田竜夫さん率いるタツノコプロ作品のリアルな作画が好みでした。そして『科学忍者隊ガッチャマン』で、完璧にハマりました。
リアルだけど、どこかチャーミングで色気まで感じるキャラクターたちの作画、ハデだけど落ち着いた色彩、迫力あるメカニックの爆発シーン、ブラスとキーボードを多用したファンキーなBGM、本当に小学校低学年の頃は毎週日曜の夕方がくるのがとても楽しみでした。『新造人間キャシャーン』、『破裏拳ポリマー』、『宇宙の騎士テッカマン』などの作品も、全部好きでした。
その絵のルーツである、吉田竜夫さんや九里一平さんのマンガ作品もやがて探し始めます。当時はもう新刊では売ってなかったので、古本屋でサンデーコミックスの『ハリス無段』(原作/梶原一騎)や、サンコミックスの『マッハGOGOGO』などを見つけ出しては、テレビと同じ絵だと喜んで読んでいました。
東映動画作品では、なんと言っても『タイガーマスク』。当時住んでいた地方では何度も再放送されていましたが、何回見てもハードな劇画タッチに魅了されました。
子どもの頃は凄惨な試合シーンと、ダークな色調に抵抗はありましたが、伊達直人など登場人物の作画が大好きでした。後半に行くにしたがって、どんどん作画が進化していくのも魅力的でしたし、毎回の作画の違いを意識し始めたルーツはこの作品からかもしれません。
その後『マジンガーZ』、『ゲッターロボ』、『大空魔竜ガイキング』など、ロボットアニメ全盛の時代が来るのですが、後にそれらの作品の作画監督が『タイガーマスク』と同じ方々がかなりいらっしゃると気づいた時は、本当に嬉しかったです。
小松原一男さん、野田卓雄さん、森利夫さん、小泉謙三さん、村田四郎さん、我妻宏さん、森下圭介さん、白土武さんなどの方々のお名前も、エンディングのテロップを見てだんだんと意識するようになってました。
また『巨人の星』や、『あしたのジョー』も好きでした。東京ムービーの作品では、その後も『空手バカ一代』なども見てました。
ただ、当時『巨人の星』など東京ムービー作品は、再放送の場合エンディングにスタッフ名が出ない場合も多かったので、何故話数によってすごく絵が濃い回と普通の回があるのだろうかと子ども心に思ってました。
大リーグボールを花形が渾身の力を振り絞って打ち抜くシーンが荒木伸吾さんの作画だったことを知ったのは、もっと後のアニメ雑誌に紹介されてからです。
その頃は、荒木さんといえば『魔女っ子メグちゃん』や『キューティーハニー』、『UFOロボ グレンダイザー』のマリアなど、とても美しく魅力的なヒロインを描かれる方だと思ってましたので、少々意外でした。
『あしたのジョー』は、絵から受ける印象が原作以上に濃く感じてました。ジョーが生気に溢れてギラギラしている感じで、過剰とも思えるほどのエネルギーを子どもながらにテレビの画面から受け止めていました。丹下段平も、力石徹も、マンモス西も、それぞれのキャラクターが自分の生き様を主張しているように思えたのです。
これも『超電磁マシーン ボルテスV』などを見て、同じ金山明博さんの作画だったと分かりました。後に出たロマンアルバム『あしたのジョー』でも金山さんが描いた表紙を見て、これぞアニメ版の矢吹丈だと思いました。(つづく)

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