巻来功士さんの自伝マンガ『連載終了!』①
- 2016/09/19
- 11:22
『週刊少年ジャンプ』で40年間連載を続けてきた、秋本治さんの『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が終了しました。
そこで思い出したのが、今年2月に出版された巻来功士さんの『連載終了! 少年ジャンプ黄金期の舞台裏』(イースト・プレス刊)です。
これは、九州在住だった巻来さんが、マンガ家を目指し、どのようにその道を歩んできたのかを描き下ろした200ページの長編マンガです。
巻来さんは、『ドラゴンボール』(鳥山明/著)、『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦/著)、『キャッツアイ』(北条司/著)、『北斗の拳』(原作/武論尊 作画/原哲夫)などを擁し破竹の勢いだった、1980年代の『週刊少年ジャンプ』にて、『ゴッドサイダー』や、『ザ・グリーンアイズ』、『機械戦士ギルファー』など、異色のSF作品を発表していました。
その後、『スーパージャンプ』に活躍の舞台を移した巻来さんですが、ご自身のアマチュア時代からデビュー、そして『少年ジャンプ』時代を振り返りマンガ化したのです。
一読して、面白い作品を生み出すために、マンガ家はどれだけ日々努力しているか。そして、どれだけ担当編集者も大事な存在であるかが分かりました。
才能溢れるマンガ家だけでも、なかなか名作は生まれません。そのマンガ家の個性を如何に伸ばすか、どう作品を面白くしていくかを編集者も共に考え、本当に共犯関係になるまで踏み込んでいかなければ、面白い作品は生み出されないのでしょう。
残念ながらあまり相性の合う編集者に巡り合えなかったため、主人公が苦闘を続ける姿には、ハラハラしました。
時の運や編集者との縁など、自分だけではどうにもならないことも、この世の中にはままあります。
ただ自分にとって苦難の時代を振り返って見事にマンガ作品として昇華された巻来さんは、やはり素晴らしい表現者だということが改めて分かります。(つづく)

巻来功士『連載終了! 少年ジャンプ黄金期の舞台裏』(イースト・プレス刊)
そこで思い出したのが、今年2月に出版された巻来功士さんの『連載終了! 少年ジャンプ黄金期の舞台裏』(イースト・プレス刊)です。
これは、九州在住だった巻来さんが、マンガ家を目指し、どのようにその道を歩んできたのかを描き下ろした200ページの長編マンガです。
巻来さんは、『ドラゴンボール』(鳥山明/著)、『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦/著)、『キャッツアイ』(北条司/著)、『北斗の拳』(原作/武論尊 作画/原哲夫)などを擁し破竹の勢いだった、1980年代の『週刊少年ジャンプ』にて、『ゴッドサイダー』や、『ザ・グリーンアイズ』、『機械戦士ギルファー』など、異色のSF作品を発表していました。
その後、『スーパージャンプ』に活躍の舞台を移した巻来さんですが、ご自身のアマチュア時代からデビュー、そして『少年ジャンプ』時代を振り返りマンガ化したのです。
一読して、面白い作品を生み出すために、マンガ家はどれだけ日々努力しているか。そして、どれだけ担当編集者も大事な存在であるかが分かりました。
才能溢れるマンガ家だけでも、なかなか名作は生まれません。そのマンガ家の個性を如何に伸ばすか、どう作品を面白くしていくかを編集者も共に考え、本当に共犯関係になるまで踏み込んでいかなければ、面白い作品は生み出されないのでしょう。
残念ながらあまり相性の合う編集者に巡り合えなかったため、主人公が苦闘を続ける姿には、ハラハラしました。
時の運や編集者との縁など、自分だけではどうにもならないことも、この世の中にはままあります。
ただ自分にとって苦難の時代を振り返って見事にマンガ作品として昇華された巻来さんは、やはり素晴らしい表現者だということが改めて分かります。(つづく)

巻来功士『連載終了! 少年ジャンプ黄金期の舞台裏』(イースト・プレス刊)
- 関連記事
-
- てらしまけいじさんの新刊『赤塚不二夫の旗の下に』
- 巻来功士さんの自伝マンガ『連載終了!』②
- 巻来功士さんの自伝マンガ『連載終了!』①
- 懐かしいあの頃の写真集『フォトアーカイブ 昭和の公団住宅』
- 魚乃目三太さんの『しあわせのひなた食堂』