レジェンドたちの忘年会２０１６

　先日、都内で行われたアニメ界のレジェンドたちによる忘年会に、参加させていただきました。

　宮本貞雄さんや、宇田川一彦さん、杉井興治さん、そして高橋信也さん、加藤茂さん、アベ正己さんと須田正己さんなど、錚々たるメンバーが揃う恒例の会です。

　残念ながら、いつもは参加される岡迫亘弘さんと我妻宏さんは都合により不参加でしたが、『花の子ルンルン』や『魔法少女ララベル』、『パラリロ！』など東映動画作品の制作担当を歴任された佐々木章さんも来られて賑やかな会となりました。
　第一線で長年ご活躍されてきた方々の話題はいつも豊富で、また楽しい時間を過ごすことができました。

　当日は、アベ正己さんのスタジオエルに今年から所属している若いアニメーターさんも参加し、レジェンドそれぞれより温かい励ましを受けている姿が印象的でした。

　宮本さんも一時は体調を崩されていましたが、徐々に快復されていると聞き安心しました。これまでは次の仕事をする際は、常に自分自身をゼロの状態にして向かっていたとのこと。ですから「『ガッチャマン』の宮本さん」と言われることに、正直抵抗もあったそうです。
　ただ、アメリカでも年下のアニメーターたちに、『ガッチャマン』をやったことでリスペクトされたことなどもあり、最近は、自分のやった仕事だしそれもありかな、と思えるようになったそうです。

　高橋信也さんは、学生時代のアート系の通信教育誌の投稿欄で我妻さんのことを知り、お知り合いになったこと。荒木伸吾さんのことも若いころから貸本劇画誌『街』で注目していたことなど、お話いただきました。

　須田さんは、相変わらず活動がインターナショナルです。イタリアから格闘技の『巌流島』に出場するため来日した「喧嘩サッカー」の選手は、知り合いの友人だったそうです。
　先日の大会でカポイエラの選手に眼前で勝利し挨拶に来てくれたことを、嬉しそうに話してくれました。また最近でも、クウェートの友人に頼まれてイラストを手がけたりと、お忙しいご様子でした。
　「アニメーターはなかなか報われない仕事だけど、こうして別の方向でも自分がやっていければ、そういう道もあるということを後進にも示すことが出来ますからね」と、明るくおっしゃったのが印象的でした。

　影響を受けた作品を手がけられたレジェンドたちに接し、また元気をもらった一日でした。　


レジェンドたちの雄姿　　皆さん今年もお疲れ様でした


宮本貞雄さんと須田正己さんといえば、もちろん『科学忍者隊ガッチャマン』ですね。