『あしたのジョー』や、『超電磁マシーン ボルテスV』、『闘将ダイモス』などの作画監督でおなじみの
金山明博さんに、久しぶりにお会いしました。
今年は体調がなかなか優れず、一時は入院もされていたそうです。ようやく秋が過ぎたくらいから、少しずつ快復されてきたとのことで、ひと安心しました。
夏に話のあったフィリピンでのアニメイベントについてもまた打診をもらい、来年の夏だったら行けるかも、と前向きなご様子でした。
「ここ最近になって、ようやく絵を描けるようになったんです」と、来年の年賀状用に描いた絵も特別に見せていただきました。
何か月かペンを持てなかったとおっしゃいますが、その絵はダイナミックで、勢いも健在でした。
今日は久しぶりに会うから、ということで描きたての新しい色紙も持ってきていただきました。
なんと、金山さんの手による、『あしたのジョー』のホセ・メンドーサです。もちろん金山さんが手掛けられた、虫プロ版『あしたのジョー』には、ホセは登場しません。ですから、ご自身もホセのキャラクターは、今回初めて描いたそうです。
実は金山さんは、以前フランス人の熱烈な『あしたのジョー』のファンから、ホセの胸像のフィギュアをプレゼントされました。なかなか格好良いものだったのですが、台座の文字が、カタカナで“メソドーサ”と、書かれていたのです。
かなり上手な字だったのですが、「ン」を「ソ」と書いてあったのがなにか微笑ましく、印象に残っていたそうです。
そこで「ちょっと、そのメソドーサを描いてみましたよ」と、いたずらっぽく笑いながら見せていただきました。
下書き無しにサラっと描かれたホセ・メンドーサですが、さすがは金山さんです。眼光鋭い表情ながらも、どこか余裕のある雰囲気は、ちばてつやさんの描かれた絵に近く、アニメ版『あしたのジョー2』とは、また違った魅力があります。
最近体調も戻って絵が描けるようになったということで、現在は来年5月に岡山で開催を予定している個展の準備もありお忙しい日々だそうです。
また、ご自身の『あしたのジョー』時代を振り返る、自伝的マンガ『あめんぼうの詩』の新作にも取り掛かっていらっしゃるとのこと。
来年の金山さんのご活躍もまた楽しみです。
金山明博さんと「ホセ・メンドーサ」の色紙
ホセ・メンドーサの胸像 メ 「ソ」 ドーサと書かれてました
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