懐かしくも新しいドラマ『怪獣倶楽部 ~空想特撮青春記~』
- 2017/06/25
- 09:13
6月からMBS・TBS系で放送中のドラマ『怪獣倶楽部 ~空想特撮青春記~』を楽しんでいます。
1970年代、まだ特撮やアニメが子ども向けの「テレビまんが」だった時代が舞台です。
ストーリーは、『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』などの特撮番組に強い思いを持った、高校生から大学生、社会人までの濃いファンたちが集まり、毎回自分たちの研究同人誌のテーマを話し合うというものです。
これは『まんだらけZENBU』誌に不定期連載中の、中島紳介さんによる同人誌時代回想記『PUFFと怪獣倶楽部の時代』が元になったそうです。
モデルとされる人もいるようですが、あくまでフィクションで、一般の視聴者にも楽しめるドラマです。主人公・リョウタくんの趣味と恋の両立に悩む姿は、あの頃の若きファンの姿のようで微笑ましく(うらやましく)応援したくなります。
この頃は、ビデオもムックなど出版物も無かった時代です。もう一度みたくても、再放送のチャンスを待つし
かありません。そして中学生になって特撮やアニメを見ていると、「まだ子ども番組を卒業出来ない、幼稚な人間」という見られ方が一般的でした。そんな時代に、登場人物たちは好きな特撮作品を思う存分語り合い、研究評論誌を作っていくのです。
まだインターネットもありません。あの当時は、同好の士を探すのが大変でした。中学や高校にもマンガ研究会なども存在ません。学校内の友達から輪を拡げ、学年誌や雑誌などの文通欄などで、コンタクトを取り合っていったのです。
1970年代は、ファーストフード店や、ドトールなどもまだありません。集まれる場所もあまりなく、せいぜい昔からあったような喫茶店だけでした。学生たちには敷居の高い、大人の喫茶店の中で入れる店を見つけていきました。
普段、アニメや特撮を深く話せる環境になかったので、思う存分話せる時間は楽しかったことを覚えています。その先駆け的な活動をしていたのが、怪獣倶楽部だったのです。
今回の『怪獣倶楽部 ~空想特撮青春記~』では、円谷プロ協力ということで毎回テーマとなるエピソードの宇宙人たちが登場してくれていることも、このドラマの魅力です。
1話のメトロン星人や、2話のガッツ星人、3話のゼットンなど、喫茶店の会合にさりげなく座り、リョウタくんに寄り添う姿は、まるで彼を見守る親友のようにも見えうれしくなります。主人公であるリョウタくんにしか見えない存在なのかもしれませんが、確かにあの時代私たちファンも、彼らの存在を今より身近に感じていたと思います。
これを見事に映像化してくれた、番組スタッフさんたちにも感謝です。
3話に登場した秋田書店の『怪獣画報』や『図解怪獣図鑑』など、あれだけ濃いキャップたちが当時持っていなかったという設定には少々無理も感じますが、それもご愛敬でしょう。
放送は全4回と短いシリーズで、惜しくも来週には最終回を迎えます。ちょっと恥ずかしくも懐かしい、若きファン時代を思い出させてくれるドラマ『怪獣倶楽部』。もし機会があれば、また続編でメンバーたちそれぞれのドラマをもっと見せていただきたいと思っています。

中島紳介著『PUFFと怪獣倶楽部の時代 第一部』
こちらも単行本化が待ち遠しいです。
1970年代、まだ特撮やアニメが子ども向けの「テレビまんが」だった時代が舞台です。
ストーリーは、『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』などの特撮番組に強い思いを持った、高校生から大学生、社会人までの濃いファンたちが集まり、毎回自分たちの研究同人誌のテーマを話し合うというものです。
これは『まんだらけZENBU』誌に不定期連載中の、中島紳介さんによる同人誌時代回想記『PUFFと怪獣倶楽部の時代』が元になったそうです。
モデルとされる人もいるようですが、あくまでフィクションで、一般の視聴者にも楽しめるドラマです。主人公・リョウタくんの趣味と恋の両立に悩む姿は、あの頃の若きファンの姿のようで微笑ましく(うらやましく)応援したくなります。
この頃は、ビデオもムックなど出版物も無かった時代です。もう一度みたくても、再放送のチャンスを待つし
かありません。そして中学生になって特撮やアニメを見ていると、「まだ子ども番組を卒業出来ない、幼稚な人間」という見られ方が一般的でした。そんな時代に、登場人物たちは好きな特撮作品を思う存分語り合い、研究評論誌を作っていくのです。
まだインターネットもありません。あの当時は、同好の士を探すのが大変でした。中学や高校にもマンガ研究会なども存在ません。学校内の友達から輪を拡げ、学年誌や雑誌などの文通欄などで、コンタクトを取り合っていったのです。
1970年代は、ファーストフード店や、ドトールなどもまだありません。集まれる場所もあまりなく、せいぜい昔からあったような喫茶店だけでした。学生たちには敷居の高い、大人の喫茶店の中で入れる店を見つけていきました。
普段、アニメや特撮を深く話せる環境になかったので、思う存分話せる時間は楽しかったことを覚えています。その先駆け的な活動をしていたのが、怪獣倶楽部だったのです。
今回の『怪獣倶楽部 ~空想特撮青春記~』では、円谷プロ協力ということで毎回テーマとなるエピソードの宇宙人たちが登場してくれていることも、このドラマの魅力です。
1話のメトロン星人や、2話のガッツ星人、3話のゼットンなど、喫茶店の会合にさりげなく座り、リョウタくんに寄り添う姿は、まるで彼を見守る親友のようにも見えうれしくなります。主人公であるリョウタくんにしか見えない存在なのかもしれませんが、確かにあの時代私たちファンも、彼らの存在を今より身近に感じていたと思います。
これを見事に映像化してくれた、番組スタッフさんたちにも感謝です。
3話に登場した秋田書店の『怪獣画報』や『図解怪獣図鑑』など、あれだけ濃いキャップたちが当時持っていなかったという設定には少々無理も感じますが、それもご愛敬でしょう。
放送は全4回と短いシリーズで、惜しくも来週には最終回を迎えます。ちょっと恥ずかしくも懐かしい、若きファン時代を思い出させてくれるドラマ『怪獣倶楽部』。もし機会があれば、また続編でメンバーたちそれぞれのドラマをもっと見せていただきたいと思っています。

中島紳介著『PUFFと怪獣倶楽部の時代 第一部』
こちらも単行本化が待ち遠しいです。
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