『ルパン三世』第2シリーズ 祝 放映開始40周年
- 2017/10/07
- 08:02
1977年(昭和52年)10月3日は、『ルパン三世』のテレビアニメ第2シリーズの放映スタート日です。
それ以前に放映された第一シリーズは、初回時の視聴率が振るわず打ち切られました。ですが再放送を重ねるうちにファンが増え、新作の制作が決まったのです。
その頃東京ムービーは、第一シリーズの制作を担っていたAプロとの提携を解消していました。そこで、作画監督の白羽の矢が立ったのが、東京ムービーに在籍中だった北原健雄さんです。北原さんは、『元祖天才バカボン』でも、芝山努さんや小林治さんたちが提携解消により降板せざるを得なくなった後も、作画監督を全うされました。
『ビッグX』の途中から東京ムービー作品に参加され、以降も『オバケのQ太郎』や『ジャングル黒べえ』、『エースをねらえ!』など、様々な作品を手がけておられました。
さすがに『エースをねらえ!』は苦労したとおっしゃっていましたが、どんな絵でもこなせる北原さんは、社内にあまり作画スタッフを抱えていなかった同社には貴重な存在だったはずです。
なにより北原さんは、最初の大塚康生さんによる『ルパン三世』が気になって、本当は参加したかったそうです。ですが、別作品に携わっていたため、原画を描くことはできませんでした。
それが、新シリーズの作画監督を打診されたのです。うれしい気持ちはあったのですが、本当に自分が受けてもいいのだろうかと悩まれたそうです。
北原さんは第一シリーズのようなルパン像を考えていたのですが、今回は次元も五右エ門も常に一緒に行動する仲間として描くというファミリー路線に決まっていました。
それぞれ格好良く描きたかったのに、なかなかそれも出来ず悩んだこともあったそうです。
ただ、そんなファミリー路線で世界観が大きく広がったため、ハードボイルドあり、ゲーム感覚あり、コメディ調ありと、原作のエッセンスを生かしバラエティに富んだ作品が生まれたのも事実です。
私は、赤いジャケットのズッコケルパン(北原さん談)が楽しみでした。美術監督の龍池昇さんたちが描き出す世界各地の街並みも魅力的でしたし、大野雄二さんによる音楽も格好良くマッチしていました。軽快に飛び回るルパンたちの行動も爽快で、どんどんキャラが進化していくシャレた絵も好きでした。
最終的には、テレコムも参加し絵柄もどんどん変化しましたが、作画の要として北原さんがいたからこそ、ロングシリーズになったと思っています。
この第2シリーズにたずさわられたスタッフの皆さんと、3年もの間、作画監督としてシリーズを支え続けられた北原さんにスタート40周年を迎え、改めて感謝いたします。

『ルパン三世』第2シリーズ 北原健雄さんの修正原画
それ以前に放映された第一シリーズは、初回時の視聴率が振るわず打ち切られました。ですが再放送を重ねるうちにファンが増え、新作の制作が決まったのです。
その頃東京ムービーは、第一シリーズの制作を担っていたAプロとの提携を解消していました。そこで、作画監督の白羽の矢が立ったのが、東京ムービーに在籍中だった北原健雄さんです。北原さんは、『元祖天才バカボン』でも、芝山努さんや小林治さんたちが提携解消により降板せざるを得なくなった後も、作画監督を全うされました。
『ビッグX』の途中から東京ムービー作品に参加され、以降も『オバケのQ太郎』や『ジャングル黒べえ』、『エースをねらえ!』など、様々な作品を手がけておられました。
さすがに『エースをねらえ!』は苦労したとおっしゃっていましたが、どんな絵でもこなせる北原さんは、社内にあまり作画スタッフを抱えていなかった同社には貴重な存在だったはずです。
なにより北原さんは、最初の大塚康生さんによる『ルパン三世』が気になって、本当は参加したかったそうです。ですが、別作品に携わっていたため、原画を描くことはできませんでした。
それが、新シリーズの作画監督を打診されたのです。うれしい気持ちはあったのですが、本当に自分が受けてもいいのだろうかと悩まれたそうです。
北原さんは第一シリーズのようなルパン像を考えていたのですが、今回は次元も五右エ門も常に一緒に行動する仲間として描くというファミリー路線に決まっていました。
それぞれ格好良く描きたかったのに、なかなかそれも出来ず悩んだこともあったそうです。
ただ、そんなファミリー路線で世界観が大きく広がったため、ハードボイルドあり、ゲーム感覚あり、コメディ調ありと、原作のエッセンスを生かしバラエティに富んだ作品が生まれたのも事実です。
私は、赤いジャケットのズッコケルパン(北原さん談)が楽しみでした。美術監督の龍池昇さんたちが描き出す世界各地の街並みも魅力的でしたし、大野雄二さんによる音楽も格好良くマッチしていました。軽快に飛び回るルパンたちの行動も爽快で、どんどんキャラが進化していくシャレた絵も好きでした。
最終的には、テレコムも参加し絵柄もどんどん変化しましたが、作画の要として北原さんがいたからこそ、ロングシリーズになったと思っています。
この第2シリーズにたずさわられたスタッフの皆さんと、3年もの間、作画監督としてシリーズを支え続けられた北原さんにスタート40周年を迎え、改めて感謝いたします。

『ルパン三世』第2シリーズ 北原健雄さんの修正原画
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