新編集版コンビニコミック『総務部総務課山口六平太』に注目記事
- 2017/12/02
- 08:55
先日、一周忌を迎えられた高井研一郎さんの代表作『総務部総務課山口六平太』(原作/林律雄)。そのコンビ二版コミックスがリニューアルして、11月からスタートしました。
My First Big『総務部総務課山口六平太 シーズン3 花鳥風月!霜月の夜、月見て想う…』(小学館刊)という長いタイトルです。内容はこれまでと同様、人気エピソードを再編集したものです。
今回特筆すべきは、新たに特別コラムとして『昭和に愛されたトリックスター 高井研一郎伝』というコラムが始まったことです。
小学館漫画賞受賞記念ということで、昭和に生きた高井さんの足跡を追う内容です。第一回に登場されたのは、高井さんの奥様の静江さんです。
高井さんが描くチャーミングなヒロインを彷彿とさせる静江さんですが、高井さんとの出会いなどを、思い出してお答えになられています。
そもそもは亡くなってから数日後、奥様の枕元に高井さんが立って、「自分の人生を文章にして残してくれ」とおっしゃったのだそうです。その不思議な体験に、奥様も「あの人らしいわね」と納得されるところもさすがです。
お二人は、高井さんが赤塚不二夫さんの手伝いをされていた時代に知り合ったそうです。映画女優に憧れて上京された静江さんと、漫画家を目指して上京された高井さん。同じ九州ご出身だったことも、話が合うきっかけだったのでしょうか。
仕事場に顔を出さない高井さんにしびれをきらし、赤塚さんが迎えに来たときも、高井さんと一緒に居留守を使った話なども出てきます。
好きな女性の前では話もできずシャイだったという高井さんの若い頃は我々と同じで、より親近感が増しました
。
記事では、まだお二人のお付き合い始めの頃のお話ですが、次回はプロポーズのエピソードも明かしていただけるようです。高井研一郎さんのファンには、見逃せない連載記事です。
世間では、高井さんは、落語や映画、マジック、アルゼンチンタンゴ、など多彩な趣味で知られていました。私はそれとは別の、漫画を愛しずっと漫画を描き続けてこられたお姿を見せていただいていた気もします。
高井さんのプライベートの素顔など、知られざるエピソードを明かしてくださる奥様に感謝です。

My first Big『総務部総務課山口六平太 シーズン3 花鳥風月!霜月の夜、月見て想う…』
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