資料収集のきっかけとなった本①
- 2018/01/08
- 11:24
セル画や動画、原画などアニメーションの制作資料を集め始めたのは、中学生の頃からです。最初は、好きな作品に実際使われた制作資料が欲しいという、単純な思いだけでした。
好きなキャラクターのセル画は欲しかったですし、スタッフの方々が現場で使用した設定や絵コンテ、台本など、作品のフィルムの元になった素材は、なんでも入手したかったのです。
ただ当時は、関東ではなく地方に住んでいました。東京のファンとは違い資料を目にする機会も乏しく、とにかくそれらを渇望していました。雑誌の文通欄などで知り合った関東のアニメファンの方々から、キャラ設定のコピーや、セルのコピーなどを譲ってもらえるだけでもうれしいことでした。
その頃東京で行われていた上映会やファン活動について、手紙で教えてもらい羨ましく思っていたことを覚えています。
お持ちの同人誌もコピーしてもらい、スタッフインタビューなどの記事もむさぼるように読んでいました。
当時は、まだまだ一般的にはアニメに関する書籍などは出されていません。せいぜい絵本か、子ども向けの学年誌やテレビ誌に、イラストとエピソードが紹介されるくらいです。いくら全容が知りたくても、作品リストすら存在しなかった時代です。情報の乏しかったテレビアニメのことを、なんとかもっと知りたいといつも思っていました。
そんな1977年(昭和52年)の11月に出版されたのが、『月刊マンガ少年増刊 TVアニメの世界』(朝日ソノラマ刊)でした。(つづく)
『月刊マンガ少年増刊 TVアニメの世界』(朝日ソノラマ)
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