ミニカードの時代 その3
- 2014/09/06
- 07:41
■当時のファン活動
『宇宙戦艦ヤマト』は、各地で再放送嘆願署名運動が行われたこともあり、再放送を重ねていくうちにファンも増えていき人気が浸透していきました。
本放送時には裏番組に強力な『アルプスの少女ハイジ』や『猿の軍団』があり、見ることの出来なかった人たちもこの再放送によって『ヤマト』の魅力にはまり、それは全国的な盛り上がりになっていきました。余談ですが『ルパン三世』や『エースをねらえ!』なども、そうして再放送を重ねるうちに人気が出ていった作品です。
それまで特撮番組などとひと括りで呼称されていた「テレビまんが」は、世間的にはあくまでお子さま向けの番組にすぎません。仮に中学生、高校生になっても見続けていると、世間的には「マンガから卒業できない幼稚な人」というレッテルを貼られてしまう、そんな時代でもあったのです。
ネットやアニメ雑誌なども存在しない頃、同じような趣味を持つ人を探すのもひと苦労で、学年誌のペンパル(文通)コーナーやSF雑誌のサークル会員募集などで呼びかけるくらいしか方法はありません。
同好の士と知り合うことが出来、好きな作品、キャラクターについて思う存分に語り合える喜び。そういう付き合いの流れから、自然にファンクラブやファンジンが多数誕生していきました。そんなファンクラブが行う上映会や、各地の学校でもアニメクラブなど出来、精力的に文化祭で上映会などの活動を行っていました。
中でも首都圏在住のファンたちは地の利を活かし、それぞれ情報を交換して制作会社を探して訪ねていったり録音スタジオに見学に行くなど、ファン活動を活発に行っていました。
シロウトながらも、商業出版されないのなら、なんとか自分たちで好きな作品を形に残そうとして、イラストや感想のほか、設定資料やスタッフたちのインタビューなどを掲載した同人誌を作っていきました。
いきなりには理想の形には出来なかったでしょうが、熱心に発刊を続けていくうち、プロが作ったような資料性の高い同人誌を作るサークルも出てきました。
これはこの時期にコピー機が各地の文具屋や書店でも置かれ、コピーサービスが始まったことも大きなことだったでしょう。
地方在住だった私には、設定資料はもとより動画やセル画のコピーなどが掲載された同人誌を手にすることが楽しみでした。情報のなかなか届かない地方のファンにとって、同人誌は作品情報を知りアニメ自体の絵を見ることが出来る、とてもありがたい存在だったのです。(つづく)

当時に発行されていた同人誌や上映会のパンフの数々
『宇宙戦艦ヤマト』は、各地で再放送嘆願署名運動が行われたこともあり、再放送を重ねていくうちにファンも増えていき人気が浸透していきました。
本放送時には裏番組に強力な『アルプスの少女ハイジ』や『猿の軍団』があり、見ることの出来なかった人たちもこの再放送によって『ヤマト』の魅力にはまり、それは全国的な盛り上がりになっていきました。余談ですが『ルパン三世』や『エースをねらえ!』なども、そうして再放送を重ねるうちに人気が出ていった作品です。
それまで特撮番組などとひと括りで呼称されていた「テレビまんが」は、世間的にはあくまでお子さま向けの番組にすぎません。仮に中学生、高校生になっても見続けていると、世間的には「マンガから卒業できない幼稚な人」というレッテルを貼られてしまう、そんな時代でもあったのです。
ネットやアニメ雑誌なども存在しない頃、同じような趣味を持つ人を探すのもひと苦労で、学年誌のペンパル(文通)コーナーやSF雑誌のサークル会員募集などで呼びかけるくらいしか方法はありません。
同好の士と知り合うことが出来、好きな作品、キャラクターについて思う存分に語り合える喜び。そういう付き合いの流れから、自然にファンクラブやファンジンが多数誕生していきました。そんなファンクラブが行う上映会や、各地の学校でもアニメクラブなど出来、精力的に文化祭で上映会などの活動を行っていました。
中でも首都圏在住のファンたちは地の利を活かし、それぞれ情報を交換して制作会社を探して訪ねていったり録音スタジオに見学に行くなど、ファン活動を活発に行っていました。
シロウトながらも、商業出版されないのなら、なんとか自分たちで好きな作品を形に残そうとして、イラストや感想のほか、設定資料やスタッフたちのインタビューなどを掲載した同人誌を作っていきました。
いきなりには理想の形には出来なかったでしょうが、熱心に発刊を続けていくうち、プロが作ったような資料性の高い同人誌を作るサークルも出てきました。
これはこの時期にコピー機が各地の文具屋や書店でも置かれ、コピーサービスが始まったことも大きなことだったでしょう。
地方在住だった私には、設定資料はもとより動画やセル画のコピーなどが掲載された同人誌を手にすることが楽しみでした。情報のなかなか届かない地方のファンにとって、同人誌は作品情報を知りアニメ自体の絵を見ることが出来る、とてもありがたい存在だったのです。(つづく)

当時に発行されていた同人誌や上映会のパンフの数々
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